最終日の7番パー5で初日からトップを走るシャウフェレがイーグルを奪った時点でマキロイは2打差を追う展開になった。しかし8番、9番連続バーディで並んでからのチャージは本人が「出来すぎ」と思わず笑ってしまうほど。
10番で10メートルを超えるイーグルパットをねじ込むと15番ではバンカーからチップインイーグル。8番からの8ホールで実に8つスコアを伸ばし圧勝ペースに持ち込んだ。
シャウフェレに7打リードで迎えた18番は勢い余って(?)2打目をグリーン奥のクリークに入れダブルボギーフィニッシュ。それでも5打差をつける余裕の勝利だった。
「スウィングは以前より遥かに良くなっているし自分のゴルフに満足しています。全米プロに向けて自信になりました」と14年前ツアー初優勝を飾った思い出の大会で4勝目を挙げ笑いが止まらなかった。
ティーショットの飛距離を生かせる舞台のクエイルホローはマキロイにとっては心地良くプレーできるお気に入り。ここで複数回優勝しているのは彼だけだ。だが今回の勝利はティーショット以上にパッティングによるところが大きかった。
最終日は18ホールで25パット。3メートル以上を5回沈める好調ぶり。次週のバルハラGCは10年前の全米プロでメジャー4勝目を挙げた相性の良いコースでもある。14年以来メジャー勝利のないマキロイにとっては何としても勝利を手繰り寄せたいところ。
昨年に続き2位に終わったシャウフェレはサンデーバック9の攻防について「だってローリー・マキロイですよ。風が吹く中で彼は350ヤード飛ばし誰よりも短いクラブで硬いグリーンに乗せることができる。スイッチが入ったときは誰にも止められない。信じられないくらい良いプレーをした彼に完全に脱帽です」。
5月12日は母の日。勝利者インタビューで母にメッセージを贈ったマキロイはこういった。「父のほうが有名ですが母は家族を結びつけるとても重要な存在。昨日電話で彼女にこう伝えました。僕はどちらかといえば父親似かもしれないけれど、時々もう少しお母さんに似ていればいいのにと思う、とね」
マキロイ家にとって最高の母の日になった。