自身のスウィングや弾道に関する各種項目をデータにして得ることのできる弾道測定器。近年はインドアスタジオや一部の打ちっ放しなどでも導入されているケースが多く、100切りを目指すゴルファーにとって、スウィング改善はもちろん、マネジメントの基礎を作るうえでも助けとなるツールだ。
計測結果で得られる数値は「すべて大切と言えばそうなのですが、とはいえ全部を扱い切るのは難しいです」と兼濱。ではとくにコースでのマネジメントを形作るために、押さえておきたい数値を教えてもらおう。
「まず、キャリーの数値はやはり大切ですね。自分が各番手でどのくらい飛んでいるのかを把握することは、マネジメントを考えるうえで必須と言えます。トータル飛距離ではなくキャリーなのはコースでのマネジメントは着弾地点ありきで考えるからですね。コースではバンカーや池、木などといった障害物を越えられるかどうかという点がマネジメントを考えるうえで大切ですから、いろんな番手のキャリーを計測して確認しておきましょう」(兼濱、以下同)
そしてもう一点「ランディングアングル(降下角、落下角、着地角とも)」も重要項目だという。
「飛んで行ったボールがどれくらいの角度で地面に落下していたかを表す数値です。この数値が大きいほどボールは着弾地点の真上側から落ちてきているのでランが出にくい……。つまりターゲットをピンポイントに狙っていける番手だと言えます。基準として、ランディングアングル45度以上が理想値ですね」
実際のラウンドでは、たとえば確実にグリーンオンしたい、ピンをデッドに狙いたいなどランが出てほしくない状況での番手選びの際に、ランディングアングルが「止まってくれる、信頼できる番手」の基準となるわけだ。理想は45度以上だが、100切りを目指すゴルファーはまず40度を目安に、ピンポイントに狙える番手とそうでない番手を明確にしておくと、ラウンド中の番手選びや、刻みの判断にも活かせるだろう。
協力/学芸大ゴルフスタジオ