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同じように打っても3モデルで弾道は全然違う結果に
今回試打をするコブラ『ダークスピード』シリーズは『X』、『MAX』、『LS』の3つのヘッドタイプを展開。この3つのヘッドは、それぞれのソールに配置されている 「ウェイト」 ポジションを変えることで、使い手がイメージする弾道を提供可能となっている。
3つのヘッドの特徴とウェイトポジションは以下の通り。
『X』は、低スピンで速いボール初速を求めるゴルファー向け。高い飛距離性能に、ミスヒットに寛容な安定性を実現。ヘッド後方のウェイト(3g)は直進性と高弾道を、中間部のウェイト(12g)は弾道の高さとスピン量を抑える。
『MAX』は、低スピン設計による飛距離性能と、コブラ史上最大級の慣性モーメントにより高い寛容性を実現。ヘッド後方のウェイト(8g)は直進性と高弾道を、ヒール部分のウェイト(3g)はドロー軌道を可能に。
『LS』は、流線形のエアロ形状により空気抵抗を軽減しヘッドスピードを最大化。3モデル中、最も低い重心位置により、低スピンで速い初速をもたらし、飛距離性能と高い操作性を実現。フェース寄りのヒール(12g)とトウ(3g)のウェイトは操作性を高め、後方のバックウェイト(3g)は寛容性をもたらす。
シャフト『ツアーAD for COBRA(フレックスS)』に、試打するごとにヘッドを交換。3モデルともロフト10.5度と同一条件で行われる。
まず、3つのモデルの見た目の印象の違いを癸生川プロがコメント。「『MAX』は『X』に比べてヘッドが大きく感じるし、同じロフトなのにフェース面が『X』より『MAX』のほうが見える感じがする。フェース面は『X』よりも『MAX』が少し左を向いているかな。『LS』の印象はディープでストレートフェース。『MAX』と比べると『LS』はひと回り小さく感じます」。
ヘッド形状の特徴は、大きい順に、『MAX』、『X』、『LS』。フェースが左を向いている度合いは、『MAX』、『X』、『LS』の順になる。
試打は、最初にクラブスピード42m/sに合わせて開始。1球終える度にカチャカチャでヘッドを『X』、『MAX』、『LS』の順に交換。
癸生川プロによる3つのモデルの打感の違いの印象は。
「『X』は打感も弾道も凄い気持ち良かったですね。『MAX』はつかまる。そして球が高くなる。打感は少し硬く感じるかな。『LS』は、つかまりづらい。弾道はハッキリと違いが出ましたね。『X』はストレート、『MAX』左につかまったドロー系、『LS』は右方向へのフェード系の弾道でした」
次に、小島プロがデータ分析に基づく3モデルの特性の違いを解説。トラックマンのデータでは、ヘッドの特性がよく現れているという。
「(飛距離に関与する)ボール初速は『LS』が64.7m/sと1番速く、『X』も64.4m/s。『MAX』 寛容性の高さを謳うヘッドですから、ボールスピードは62.3m/sと多少落ちます。ボールのつかまり具合は、到達地点は『MAX』が左に10.1ヤードとつかまりが良く、『LS』は18ヤードほど右。『X』は2つのちょうど間の右に7.5ヤードです」
改めて、メーカーが謳う3つのモデルの特性を確認、検証してみよう。
『LS』は「低スピンで速い初速をもたらし、飛距離性能と高い操作性を実現」が特性として挙げられているが、3モデルのなかで初速もトータル距離も確かに1番だ。『MAX』 は、「高い寛容性。ヒール部分のウェイトはドロー軌道を可能に」ということだったが、スピン量は最も抑えられていて10ヤード左に到達するドローになっている。『X』は「高い飛距離性能に、ミスヒットに寛容な安定性を実現」と、『LS』 と『MAX』の良いとこ獲り的なヘッドだが、飛距離は『LS』に肉薄し、方向性は右に7.5ヤードとブレが最も少なく、謳い文句通りの安定感を証明してみせた。
試打後の二人の感想は。
癸生川プロは、「『X』は平均点が高そうだよね。弾道は真っすぐストレート。スライスに悩むゴルファーは『MAX』を。『LS』がフェードが打ちやすいヘッドかなと思うので、好みのシャフトに入れて試打をしていただいて、自分にどのヘッドが合うのか試してもらえたらいいなと思いますね」。
小島プロは、「3つのヘッドは、『X』 に関しては飛距離性と寛容性、『MAX』 は寛容性を重視、『LS』 初速を重視というふうに違いが出たと思います。ウェイトの配置替えなど、いろいろカスタマイズできますし、シャフトをある程度絞ったうえでどのモデルがいいのかなっていうのを選んでいくと、選びやすいかなと思います」と締めくくった。
みんなのゴルフダイジェストYouTubeのみんゴル試打班「ガチギアトラック」では、コブラ『ダークスピード』ドライバーの『X』、『MAX』、『LS』3モデルを、平均的なアマチュアゴルファーのヘッドスピードである40m/s前後で打ったときのヘッド特性に関して試打・検証を行っている。そちらもぜひ視聴してクラブ選びの参考してもらいたい。
THANKS/アコーディア・ゴルフ 技術研究所
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