全米プロゴルフ選手権ではツアー屈指のナイスガイ、ザンダー・シャウフェレ が待ちに待った悲願のメジャー初制覇を達成した。興奮覚めやらぬその夜、重さ12キロある特大のワナメーカートロフィーにシャンパンを注ぎ仲間とそれを飲み干したシャウフェレ 。そんななか1打差の2位だったブライソン・デシャンボーのファン対応がSNSで話題になっている。彼ってこんなにいい人だったっけ?

以前はルールを司るUSGA(全米ゴルフ協会)とことあるごとに衝突し“お騒がせ男”のイメージが強かったデシャンボー。

例えばサイドサドル式のパッティングをUSGAから咎められたり、ラウンド中コンパスでヤーデージブックに何やら書き込み「本当のピンポジションを知るため」と主張したがコンパス使用が禁止される、などなど。

画像: 全米プロゴルフ選手権では2位のフィニッシュとなったブライソン・デシャンボー(写真は2024年の全米プロゴルフ選手権 撮影/Blue Sky Photos)

全米プロゴルフ選手権では2位のフィニッシュとなったブライソン・デシャンボー(写真は2024年の全米プロゴルフ選手権 撮影/Blue Sky Photos)

しかし全米プロでは“いい人”ぶりが全開。首位のシャウフェレを激しく追い上げている緊迫した場面、ちょうどハーフターンするときのこと。彼はひとりの少年にボールを投げてプレゼントした。

だが投げたボールが逸れて転がり大人気ない年配の男性が拾って逃げ出したのだ。するとデシャンボーは立ち止まりロープに近づき逃亡しようとした男性を指し「ヘイ、ヘイ、ヘイ」と声を荒げた。

すると周囲の人から「ボールを(少年に)返せ!」の声が飛び、男性は渋々少年に返した。マナーに反する行いを正すデシャンボーに「男の中の男だ」と称賛する声が上がる。

最終ホールで3メートル強のバーディパットを沈めて。まるでウィニングパットを決めたかのような激しいガッツポーズを繰り出し、一時シャウフェレに並んでプレーオフに備えたが相手がバーディを決め1打差でメジャー2勝目はお預けになった。

悔しい思いを飲み込んだ彼はホールアウトしたシャウフェレを抱き締め祝福するスポーツマンシップを見せた。そしてその後のファン対応も素晴らしかった。

サインをねだるファンひとり、ひとりに丁寧に応じ、最後は被っていたキャップにサインして少年にプレゼント。それらのシーンはファンが撮影しSNSに投稿したことで広く拡散され“デシャンボー株”は急上昇だ。

ジュニアの頃からデシャンボーと一緒にゴルフをしたという人物と飛行機で隣の席になったことがある。彼もまた「デシャンボーほどナイスガイはいない」と話していた。

独特のスタイルで誰よりも遠くに球を飛ばしファンを魅了する彼は“お騒がせ男”を返上し本来彼が持つ“いい人”の面を見せるようになった。現在LIVゴルフ所属。PGAツアーで見られないのは残念だ。

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