ゴルフクラブという道具の扱いが難しい
兼濱開人(以下兼濱):はやしさんはゴルフが初めてということで。
はやしりか(以下はやし):そうなんです。クラブだけ母からいただいて。球に当てるという喜びに浸っているなうで、実際に誰かにレッスンしてもらったりとかはないんです。
兼濱:贈ってもらったクラブで見様見真似でやっているものの、とんぼみたいに上手くいかないぞって感じているところですね。
はやし:ですです。
兼濱:じゃあ今日は、はやしさんのスポーツ暦とかも色々聞きながらレッスンを始めさせていただきたいと思います。元々スポーツは何かされていましたか?
はやし:水泳を小・中でやっていました。
兼濱:じゃあラケットスポーツやスウィングスポーツの経験はありますか?
はやし:学校の体育の授業でテニスと卓球を選択してましたが、そんな上手じゃなかったです。
兼濱:わかりました。僕はスウィングスポーツを経験してきたという方とそうでない方で、ちょっとレッスンの始め方を変えていて。今回はスウィングスポーツをされて来なかったはやしさんに向けて一つ一つレッスンしていけたらなと思います。
はやし:お願いします!
兼濱:最初にゴルフスウィングが難しい理由が主に2つあって、そこの説明から行こうかなと。まず1つ目の理由は、ゴルフクラブの設計です。
はやし:設計?
兼濱:野球のバットやテニスのラケット、卓球のラケットって、持ち手の延長線上にボールを打つポイントがあるんですよ。でもクラブの場合はズレたところに打つポイントがあるんです。これが、ゴルフが他のラケットスポーツやスウィングスポーツより難しくなる原因で、打面が安定しづらいんです。
はやし:なるほど~。
兼濱:これは難しい面でもあるんですけど、遠心力をちゃんと使えると、シャフトの長さとフェース面の長さ、2つの遠心力がかかるので、はやしさんやとんぼちゃんでもダイナミックな距離を飛ばせる道具なんです。
はやし:おお!
兼濱:なので、僕が思う良いスウィングの定義は「道具の扱い方が上手なスウィング」であることです。これをちょっと覚えておいてください。
はやし:はい!
両手で握って振るのが難しい
兼濱:今説明した「使う道具がそもそも難しい」っていうのが難しい理由の1つ目。もう1つの理由は、スウィングスポーツを経験したことない人が、いきなり両手でクラブを振るっていうこと自体が、そもそも結構難しいんです。
はやし:あぁ~、片手で振るなあ、他のは。
兼濱:そう、他のスポーツだと片手で振ることが多いですよね? 野球のバットは両手で振りますけど。例えばはやしさんもやったことのある卓球が、必ずラケットを両手で持たないといけないスポーツですよって言われたらどうですか?
はやし:難しい~。
兼濱:そうなりますよね。簡単な道具ですら、両手で扱うってなると頭の中のイメージだけでも難しいなと思うものが、ゴルフクラブになるとよりその難しさが際立ってしまうんです。なのでとくにスウィングスポーツの経験があまりない方には、まず片手で振るところから始めてもらうんですよ。なのではやしさんも今日は棒振り……、単純にこのヘンテコな棒を振ってみるってところから慣れてもらおうかなと。そのあとに、振り方のクセが出てくるので、グリップとか構え方などをちょっとずつ入れ込んでいこうかなと思います。
はやし:ついていきます! 上手くなるぞ~!