パドレイグ・ハリントン、スティーブ・ストリッカー、リー・ウエストウッド(全員5位タイ)ら強豪を抑えトーナメントをリードした藤田は「こんなことになるなんて全く予想していませんでした」とうれしい誤算に戸惑い気味。
ニューポートCC(ロードアイランド州)はリンクスタイプの難コース。出だしの1番パー5で幸先の良いバーディを奪った藤田は4番から3連続バーディをマークし前半を5アンダー30で折り返す。
後半も安定したゴルフで2バーディを追加し上がってみれば7アンダー63。フェアウェイを外したのはわずか1ホール、パーオン率88.89パーセント(18分の16)と抜群のショット力でスコアを伸ばした。飛距離こそ260ヤードと出場156人中110番目だったが、ショートゲームも含めそれを補って余りあるプレーぶり。
ラウンド後のインタビューでは「ここのところショットに苦しんでいたので今日はラッキーでした」と謙遜。ラッキーだったとしても最高のゴルフだったのでは? と問われると「イエス、すごく!」と笑顔を見せた。
昨年の全米シニアプロゴルフ選手権の初日、兄弟弟子の宮本勝昌が2位の好発進を見せたとき、後ろの組で回っていた藤田はキャディと顔を見合わせ「(さすが)世界の宮本」と感心したもの。今度は自分が「世界の藤田」をアピールする番だ。
国内シニアツアーの「スターツシニア」で優勝したばかりの宮本は、その勢いで今大会でも好調さを発揮したいところだったがこの日はバーディを1つしか奪えず1オーバー71、65位タイと出遅れた。
もうひとりの日本勢・増田伸洋は7オーバー77、135位タイ。昨年この大会でシニア史上最多の46勝目を挙げたベルンハルト・ランガーはイーブンパー、43位タイからのスタートとなっている。