6月のヨネックスレディスで6年ぶりに優勝した新垣比菜のクラブセッティングを改めてチェックした。クラブも、ボールも、契約するテーラーメイドだが、開幕時と比較すると、アイアンとパターに変化があった。

開幕戦のダイキンオーキッドレディスでは鍛造キャビティのP7MCだったが、優勝した試合は中空ヘッドのP770。テーラーメイドのツアー担当に聞いた。

画像: 青木翔コーチの助言により、シーズン途中にP7MCからP770へスイッチ。距離感と方向性が良くなり、優勝につながった

青木翔コーチの助言により、シーズン途中にP7MCからP770へスイッチ。距離感と方向性が良くなり、優勝につながった

「替えたのは5月のブリヂストンレディスからです。新垣プロを見ている青木翔コーチの提案でP770に変更したところ、方向性が安定して、本人の感触も良好だったので使用することになりました」。シャフトはいずれもフジクラのTRAVIL。現在、P7MCは練習用として活用している。

画像: フェース全面がスコアラインのハイ・トウ3ウェッジの50度と58度。ウェッジのシャフトは安定感重視で軽量スチールのN.S.プロ850GH(S)。P770アイアンのシャフトはカーボン×金属×ラバーの複合素材で高さを出しやすいTRAVIL85(S)

フェース全面がスコアラインのハイ・トウ3ウェッジの50度と58度。ウェッジのシャフトは安定感重視で軽量スチールのN.S.プロ850GH(S)。P770アイアンのシャフトはカーボン×金属×ラバーの複合素材で高さを出しやすいTRAVIL85(S)

パターはワイドブレードタイプのトラス・デルモンテから、マレットタイプのTPトラス・ミッドナイトブルーM4TCへ変更。

画像: ショートパットのミスを解消するべく投入したニューパター。「しっかりした打感があってタッチをイメージしやすい。トラスのセンターシャフトという形状は構えやすく、目標に向きやすく打ち出しが安定します」(本人)

ショートパットのミスを解消するべく投入したニューパター。「しっかりした打感があってタッチをイメージしやすい。トラスのセンターシャフトという形状は構えやすく、目標に向きやすく打ち出しが安定します」(本人)

「パターの変更は(5月第1週の)ワールドレディスチャンピオンシップから。今までのパターはロングパットのタッチは合うけれど短いパットでカップに蹴られることがありました。そこで、転がり性能がより良いMNB(ミッドナイトブルー)のセンターシャフトのマレットを試すと、『ショートパットが良い感じです』と、使うようになりました」

開幕戦からパターを替えたワールドレディス前までの9試合の平均ストローク73.05に対して、ワールドレディスから資生堂レディスまでの7試合が72.18と、1ストローク近く向上。優勝した大会だけでなく、アベレージでのクラブの効果が数値に表れている。

画像: ドライバーは開幕時から変わらずQi10 LSのロフト10.5度。シャフトはベンタスの2024年モデル、24ベンタス ブルーの5S。今季、ドライバーの平均飛距離は240.14ヤード(41位)、トータルドライビングは21位と安定している

ドライバーは開幕時から変わらずQi10 LSのロフト10.5度。シャフトはベンタスの2024年モデル、24ベンタス ブルーの5S。今季、ドライバーの平均飛距離は240.14ヤード(41位)、トータルドライビングは21位と安定している

新垣自身は、「青木コーチから言われている番手ごとのデータがあって、私は番手と飛距離がどれぐらいマッチしているかを確認します。さらに兄(キャディ)がスピン量や入射角を細かく見てくれます。だから、クラブとスウィングのマッチングが調子のバロメーターになっています」と話す。

画像: 独自の三角形柄で話題になった初代pixから愛用して、今は四角形柄の2024pix。「pixのデザインはパッティングで生かしやすいですが、ショットでもボールを視認しやすく安心感があります」(本人)

独自の三角形柄で話題になった初代pixから愛用して、今は四角形柄の2024pix。「pixのデザインはパッティングで生かしやすいですが、ショットでもボールを視認しやすく安心感があります」(本人)

さらにお兄さんに聞くと、「今のクラブは完ぺきに仕上がっているので、ショットやインパクトの数値が悪いということはスウィングや体調に問題があるということ。試合になるとヘッドスピードが上がる傾向があるので、普段から素振り棒を振って試合同様に速く振る意識を持たせています」

小祝、原、渋野らと同級の黄金世代、ツアー後半戦のプレーに注目だ。9月のソニー日本女子プロ選手権は、新垣の故郷・沖縄県のかねひで喜瀬CCで開催。

画像: 左が開幕時のセッティング。右が現在。7Wを外して6Uを投入。アイアンセットはキャビティから中空へ。パターはブレードタイプのトラスから、マレットタイプのトラスへ

左が開幕時のセッティング。右が現在。7Wを外して6Uを投入。アイアンセットはキャビティから中空へ。パターはブレードタイプのトラスから、マレットタイプのトラスへ

1W/Qi10 LS(10.5度)・24ベンタスブルー(5S)
4W/Qi10 TOUR(16.5度)・24ベンタスブルー(5S)
5W/Qi10 TOUR(18度)・24ベンタスブルー(5S)
4U~6U/Qi10 レスキュー(22度・25度・28度)・ベンタスHB(7S)
6I~PW/P770アイアン・TRAVIL85(S)
AW・SW/ハイ・トウ3 (50度・58度)・N.S.プロ850GH(S)
PT/TPトラス・ミッドナイトブルーM4TC(3度)
BALL/TP5x pix
※スペックは編集部調べ ※スペックやスタッツは7月4日時点

※週刊ゴルフダイジェスト2024年7月23日号より(PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara、ARAKISHIN)

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