両手人差し指と親指でできる線と向きが大事
GD 前回は原田プロの指導カリキュラムにある「良いグリップの要素」A、B、C、Dの「B・どの指で握るか」を学びました。今回は「C・両手人差し指と親指でできる線と向き」に取り組みたいと思います。
原田 その前に前回の「B・どの指で握るか」はマスターできましたか?
GD 10本の指の中で握る意識を持つ指は左手の小指、薬指、中指の3本だけということでしたね。他の7本は添えるだけ。うまくできているかどうかは自信がないですけど、以前のように全部の指でギュッと握ることはなくなりました。
原田 それはよかった。全部の指できつく握らなくなったのは前へ進めています。その調子で取り組んでください。では、今回は「良いグリップの要素」の「C・両手人差し指と親指でできる線と向き」について説明していきます。
GD 今回のCは聞いただけだとイメージするのが難しい感じがします。そもそも、人差し指と親指でできる線とは何ですか?
原田 思い出してください。前々回の「良いグリップの要素」の「A・形」を説明したとき、未来のレッスンプロが生徒さんにグリップを教える際に使う「台本」の中にこういう下りがありました。左手の形を作るところの「人差し指と親指の付け根を締めます。指の先まで締めなくていいですよ」と右手の形を作るところの「人差し指、親指の2本の指でグリップをつまむように握ります。親指は中心よりやや左に置きます」という部分です。
GD ありました、ありました。ちゃんと覚えていますよ。
原田 そのときに大事なことは、両手ともに人差し指と親指の付け根を締めることなんです。そうすると人差し指と親指の間にくぼみの線ができますよね。
GD はい、両手とも人差し指と親指の間に線ができています。
両手の10本の指を反らせて、親指と人差し指を締める
原田 まず、その線ができることが大事なんです。それとその線の向きですね。向きについては後ほど説明しますが、そのときに指を反らせてほしいんです。両手の10本の指を反らせるんです。そうすると、自然に人差し指と親指の付け根が締まるんです。
GD 自分は指、手首の関節が硬いのか、十分に反っている感じになりません。これは個人差があっても大丈夫でしょうか?
原田 できる範囲で大丈夫です。ドリルとしては線の部分にコインをはさんで落ちないようにすると指が反って人差し指と親指の付け根が締まります。コインだと失くしたらもったいないので、グリーンマークのピンの部分を折ってコイン代わりにする方法もありますよ。
GD 本当だ。指を反らせると人差し指と親指の付け根にできる線が締まります。10円玉をはさんでみましたが、これはいいですね。10円玉をはさんで落とさないように意識すると、指が反って線が締まるのが分かります。
原田 いい感じじゃないですか。しっかりと人差し指と親指の付け根が締まっていますよ。
GD ようやくですが、両手人差し指と親指の付け根を締め、線ができるようになりました。これにはどんな効果がありますか?
原田 まずね、人差し指と親指の付け根を締めるってこと自体が、人差し指と親指に力が入らないってことなんです。
GD それは前回の「B・どの指で握るか」で「握るのは左手の小指、薬指、中指の3本。親指と人差し指に力を入れてしまったら、握る3本の指の握力が半分以下になってしまう」という指導があったんですけど、親指と人差し指に力が入るのを防ぐ効果があるということですね?