スコットランドの西部ロイヤルトゥーンで開催される全英オープンの会場にタイガー・ウッズが20年ぶりに帰ってきた。大会前の記者会見にメジャー15勝の『15』をトラのモチーフにしたロゴが胸に描かれた真っ白のパーカーで登場した彼は「また勝てると思っている」といつものフレーズを口にした。

前週のジェネシス・スコットランドオープンで欧州ツアーの賞金王に8年連続で輝いているコリン・モンゴメリーが「最近のタイガーはプレーをするのが辛そうだ。なぜ彼がここ(競技の場)にいるのかわからない。引退も近いんじゃないか」と語った。

画像: 全英オープン練習日、レンジで調整をするタイガー(撮影/姉崎正)

全英オープン練習日、レンジで調整をするタイガー(撮影/姉崎正)

記者から「モンゴメリーの発言に傷ついたか?」と問われたタイガーは「自分は歴代チャンピオン(3勝)として60歳まで全英オープンに出場することができます。コリン(モンゴメリー)は違う。彼は歴代チャンピオンじゃありませんから」。その言葉に会場から笑いが漏れる。

「引退するかどうかは彼が決めることじゃなく私が決めることです。また優勝できるという思いは揺らいでいません」

舞台のロイヤルトゥルーンに関しては「球をいかに操って転がる地面を利用するかが鍵。高スピン高弾道で飛ばせばいいというコースではない。風を計算してリンクスに対応するといった意味では飛ばし屋が有利なわけではなく誰にでもチャンスがあるフェアなコースだと思います」。

プロ2年目の97年と20年前の04年に出場したときの思い出も。97年にはかつてジャック・ニクラスのライバルと呼ばれ今や著名なゴル場設計家となったトム・ワイスコフと「一緒に練習ラウンドをプレーしてもらった。いくつかのホールの攻略法を教えてもらいました。お互いジョークをいい合いながらとても素晴らしいラウンドでした。当時からこのコースは大好きです」。

6月の全米オープンでローリー・マキロイが1打差で優勝を逃し「16番で(短いパーパットを外したとき)打つ前に違和感というか不快感があった」と語った件について「あなたもそんな感情を抱くことはありますか?」と問われたタイガーは「もちろんです。何度もあります」。

「緊張して手が震えてしっくりこない、不快感がある。それらすべてを経験しています。でもそれがなければゴルフはつまらない。このゲームを愛する理由の1つがその感覚。克服法? 練習するのみです(笑)」

19年のマスターズで世紀の復活優勝を挙げた彼が再び奇跡を起こすときは来るのだろうか?

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