前回4つのメジャーをすべてアメリカ人が制したのは1982年のこと。マスターズを“セイウチ”の愛称で親しまれたクレイグ・スタドラーが制し、ペブルビーチGLでおこなわれた全米オープンはジャック・ニクラスを破ってトム・ワトソンが戴冠。ワトソンは奇しくも今年シャウフェレが勝ったのと同じロイヤルトゥルーンでメジャー連勝を飾っている。
全英がメジャー最終戦になったのは最近のことで82年は8月に4つ目のメジャー全米プロが開催されていた。その全米プロでトリを飾ったのがレイモンド・フロイド。この年も3人のアメリカ勢が4大メジャーを制している。
42年前といえば全英で最後まで優勝争いを賑わしたジャスティン・ローズがまだ1歳。今年のメジャーチャンピオンが生まれる遥か昔の話である。
LIVのデシャンボーは年内にPGAツアーに出場する機会はないが、メジャー1勝、準メジャー1勝(プレーヤーズ選手権)、シグネチャーイベント4勝のシャフラーと目下52試合連続予選通過中でメジャー年間2勝のシャウフェレは、パリ五輪に出場したあと8月15日からスタートするプレーオフシリーズで年間王者のタイトルを争うことになる。
シーズン序盤はシェフラーの強さばかりが目立ったがここにきてシャウフェレがプレーヤーズ・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手賞)の対抗馬に名乗りを上げた。
パリ五輪で連覇(金メダル)を目指すシャウフェレに加えアメリカ勢はシェフラー、コリン・モリカワ、ウィンダム・クラークの強力メンバーでメダルに挑む。
ローリー・マキロイ(北アイルランド)、ジョン・ラーム(スペイン)、ビクトール・ホブラン(ノルウェー)らにやや陰りが見えている今、アメリカ勢の優勢は続くのだろうか?