飛距離と高さの3U、ピン狙いの4U。どっちも大事な2本です
「50・54・60度とウェッジを3本入れて厚くしているぶん、長い番手は本数を入れられません。そのぶんユーティリティがとても大事なクラブになっています。ユーティリティはプロにとっても選ぶのが難しいクラブなんですが、僕の場合は、構えた時の顔はもちろん、シャフトとのマッチングも
大切です」
「ユーティリティの顔は、ロフトが立っているように感じるのが好きじゃなくて、フェース面がしっかり見えること、左を向いていないで、むしろ少し右を向いているのが好みです。性能では『スピンが入ってくれるもの』と難しいオーダーもさせてもらっています」
「打ってみてスピンが足りなければ、シャフトを替えてアジャストしていきます。もちろん、その逆もあります」(本人)。シャフトにこだわる言葉のとおり、ユーティリティは2本ともスリクソンZX MkⅡでも、3UはカーボンのディアマナThump、4UはN.S.プロのスチールと別モデルを挿す。
ダンロップの担当者に確認すると、「3Uは飛距離と高さを出したいとのことで、それに見合ったシャフトになりました。逆に4Uは飛距離を抑えつつスピンを入れてしっかり狙えるように、重めのスチールにしています」と、求める性能によってシャフトを替えている。
3Wは、市販にはないネック調整機能付きのスリクソンZX MkⅡプロト。振った時に左へのミスが出ないよう、ネック調整を生かしてライ角をフラットにして使う。シャフトはツアーADのPT‐7でドライバーと同じ。
L字マレット風に見える、特注パター
パターは2018年から使うオデッセイO・WORKSの330M。元々L字マレットを使っていたものの、「難しさを感じている」とオデッセイの担当者が相談を受け、L字テイストがあってマレット形状に近い330Mを提案。ネックもL字マレットっぽさを残したスラントネックにして、やさしく打てるように調整。さらにフェースインサートを市販のマイクロヒンジではなく、軟らかなタッチでプロに人気のホワイト・ホットにカスタマイズ。
現在の平均パット数は1.7114でツアー4位。使用7年目、パット巧者のエースパターだ。
パター以外はダンロップ
1W/スリクソンZX7 MkⅡ(9.5度)・ツアーAD PT-7(X)
3W/スリクソンZX MkⅡプロト(15度)・ツアーAD PT-7(X)
3U/スリクソンZX MkⅡ(19度)・ディアマナ Thump h90(X)
4U/スリクソンZX MkⅡ(22度)・N.S.プロ モーダス³ HB PROTOTYPE(S)
5I~PW/スリクソンZフォージドⅡ・N.S.プロ モーダス³ PROTOTYPE(S)
GW・AW/クリーブランドRTX6 ZIPCORE(50・54度)・DG EXツアーイシュー(S)
LW/クリーブランドRTX DEEPフォージド2(60度)・DG EXツアーイシュー(S)
PT/オデッセイO・WORKS ブラック330M プロト(3度)
BALL/スリクソンZスターXV
※スペックは編集部調べ ※スタッツとスペックは7月26日時点のもの
※週刊ゴルフダイジェスト2024年8月6日号より(PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara)