昨年は出場した24試合すべてで、予選を通過して初シードを獲得。そして今年、6月に国内ツアー初優勝と着実に地力を付けている小木曽喬。現在のクラブについて聞いてみると、2本のユーティリティが僕のポイントです、と説明してくれた。
画像: おぎそ・たかし/1997年3月生まれ。愛知県出身。福井工大附属福井高3年時に17歳で日本アマ制覇。福井工大在学中にQTを受けプロへ。昨年、初シード。6月のハナ銀行インビテーショナルでツアー初優勝

おぎそ・たかし/1997年3月生まれ。愛知県出身。福井工大附属福井高3年時に17歳で日本アマ制覇。福井工大在学中にQTを受けプロへ。昨年、初シード。6月のハナ銀行インビテーショナルでツアー初優勝

飛距離と高さの3U、ピン狙いの4U。どっちも大事な2本です

「50・54・60度とウェッジを3本入れて厚くしているぶん、長い番手は本数を入れられません。そのぶんユーティリティがとても大事なクラブになっています。ユーティリティはプロにとっても選ぶのが難しいクラブなんですが、僕の場合は、構えた時の顔はもちろん、シャフトとのマッチングも
大切です」

画像: スリクソンZX7 MkⅡのロフト9.5度。シャフトはツアーAD PT-7。ドライビングディスタンスは283.63ヤード(62位)、フェアウェイキープ率は58.333%(25位)、トータルドライビングは22位

スリクソンZX7 MkⅡのロフト9.5度。シャフトはツアーAD PT-7。ドライビングディスタンスは283.63ヤード(62位)、フェアウェイキープ率は58.333%(25位)、トータルドライビングは22位

「ユーティリティの顔は、ロフトが立っているように感じるのが好きじゃなくて、フェース面がしっかり見えること、左を向いていないで、むしろ少し右を向いているのが好みです。性能では『スピンが入ってくれるもの』と難しいオーダーもさせてもらっています」

画像: 同じモデルのヘッドでも、「飛ばす」「狙う」と求める弾道が違うため、シャフトは3UがディアマナThumpのXフレックスを挿し、4UはN.S.プロ モーダス³ PROTOTYPEのSフレックス

同じモデルのヘッドでも、「飛ばす」「狙う」と求める弾道が違うため、シャフトは3UがディアマナThumpのXフレックスを挿し、4UはN.S.プロ モーダス³ PROTOTYPEのSフレックス

「打ってみてスピンが足りなければ、シャフトを替えてアジャストしていきます。もちろん、その逆もあります」(本人)。シャフトにこだわる言葉のとおり、ユーティリティは2本ともスリクソンZX MkⅡでも、3UはカーボンのディアマナThump、4UはN.S.プロのスチールと別モデルを挿す。

ダンロップの担当者に確認すると、「3Uは飛距離と高さを出したいとのことで、それに見合ったシャフトになりました。逆に4Uは飛距離を抑えつつスピンを入れてしっかり狙えるように、重めのスチールにしています」と、求める性能によってシャフトを替えている。

画像: ロフト15度。プロトのネック調整機能を生かして標準よりも2度フラットにしている。フェアウェイウッドは3Wのみ

ロフト15度。プロトのネック調整機能を生かして標準よりも2度フラットにしている。フェアウェイウッドは3Wのみ

3Wは、市販にはないネック調整機能付きのスリクソンZX MkⅡプロト。振った時に左へのミスが出ないよう、ネック調整を生かしてライ角をフラットにして使う。シャフトはツアーADのPT‐7でドライバーと同じ。

L字マレット風に見える、特注パター

画像: ソールのウェイトビスは市販の赤銀ではなく、黒銀を装着。カラーリングの違いだけで重量は同じ。構えるとL字マレット風に見えるスラントネック仕様

ソールのウェイトビスは市販の赤銀ではなく、黒銀を装着。カラーリングの違いだけで重量は同じ。構えるとL字マレット風に見えるスラントネック仕様

パターは2018年から使うオデッセイO・WORKSの330M。元々L字マレットを使っていたものの、「難しさを感じている」とオデッセイの担当者が相談を受け、L字テイストがあってマレット形状に近い330Mを提案。ネックもL字マレットっぽさを残したスラントネックにして、やさしく打てるように調整。さらにフェースインサートを市販のマイクロヒンジではなく、軟らかなタッチでプロに人気のホワイト・ホットにカスタマイズ。

現在の平均パット数は1.7114でツアー4位。使用7年目、パット巧者のエースパターだ。

画像: アイアンセットのシャフトはN.S.プロ モーダス³だが、ウェッジのシャフトははダイナミックゴールドEX。やや錆があるので、おそらく3本ともノーメッキ仕上げのツアーラックバージョン

アイアンセットのシャフトはN.S.プロ モーダス³だが、ウェッジのシャフトははダイナミックゴールドEX。やや錆があるので、おそらく3本ともノーメッキ仕上げのツアーラックバージョン

パター以外はダンロップ
1W/スリクソンZX7 MkⅡ(9.5度)・ツアーAD PT-7(X)
3W/スリクソンZX MkⅡプロト(15度)・ツアーAD PT-7(X)
3U/スリクソンZX MkⅡ(19度)・ディアマナ Thump h90(X)
4U/スリクソンZX MkⅡ(22度)・N.S.プロ モーダス³ HB PROTOTYPE(S)
5I~PW/スリクソンZフォージドⅡ・N.S.プロ モーダス³ PROTOTYPE(S)
GW・AW/クリーブランドRTX6 ZIPCORE(50・54度)・DG EXツアーイシュー(S)
LW/クリーブランドRTX DEEPフォージド2(60度)・DG EXツアーイシュー(S)
PT/オデッセイO・WORKS ブラック330M プロト(3度)
BALL/スリクソンZスターXV
※スペックは編集部調べ ※スタッツとスペックは7月26日時点のもの

※週刊ゴルフダイジェスト2024年8月6日号より(PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara)

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