今回試打するのは、前作「TSR」 以来、2年ぶりとなる新ドライバー「GT」シリーズの『GT2』、『GT3』、『GT4』の3機種となる。試打するヘッドのロフトはすべて10.0度。シャフトは癸生川プロが普段使用しているモデルの『ツアーAD PT‐6』(Flex/X)を装着。
「タイトリストは2年に一回の新モデル投入してきますが、前モデルがTSR(2022年)、その前がTSi(2020年)、その前がTS(2018年)です。TSはタイトリスト・スピードの略ですが、今回からは『GT』を冠するようになり、それはジェネレーション・テクノロジーの略で、これは次世代のテクノロジーという意味です。『GT2』の数字の『2』ですが、過去『2』を冠したものは直進性を踏襲したモデルになります。『GT3』の『3』は歴代モデルは操作性の良さが特徴です。『GT4』の『4』は歴代、ヘッド容積がやや小ぶりで、ロースピンモデルとなります」(小島プロ)
『GT2』から試打を開始
まず、癸生川プロから見た印象は「玄人が好みそうなヘッド形状ですね。操作性も良さそうです」。
次に癸生川プロの試打後の感想は「競技者が好みそうな打感と飛び方ですよね。自分の感覚では、今、当たりはヒールっぽかったんだけど、でもそんなに引っかかる感じもないですね」。
【試打データ】
トラックマン4のデータ
クラブスピード⚫︎48.4m/s
ボール初速⚫︎72.4m/s
打ち出し角⚫︎10.7度
スピン量⚫︎3008rpm
降下角⚫︎40.3度
キャリー⚫︎270.3Y
飛距離⚫︎290.3Y
打ち出し方向⚫︎1.9度左
スピンアクシス⚫︎2.1度左
SIDE⚫︎11.7Y左
GCクワッドのデータ
Hインパクト⚫︎3ミリヒール
Vインパクト⚫︎5ミリ低
このデータを踏まえて小島プロが解説。
「ボールスピードが速いですね。スピン量が多いですけど、これは打点が5ミリ下に当たっているからで、これが真ん中近くに当たれば2900rpmあたりになってくる。安定感がある数値かなと思います。そんなにヘッドの操作をしなくても良いんじゃないかなと思いますし、直進性を謳っているだけの結果は出ているかなと思います」
次に『GT3』を試打
まず癸生川プロは見た目の印象を「『GT2』よりも『3』のほうがディープフェースで、ちょっと難しく感じます。でも球が上がらないと心配することはないですね。ソールのウェイトの位置が『2』よりも『3』は少し前にあるのはスピンを減らすためのものでしょうね」。
次に試打後の感想は。
「ちょっと形状的になんだろう、無意識に球が逃げそうな感じがするのか、球をつかまえたくなっちゃうんですよね」
【試打データ】
トラックマン4のデータ
クラブスピード⚫︎47.6m/s
ボール初速⚫︎70.2m/s
打ち出し角⚫︎13.6度
スピン量⚫︎2671rpm
降下角⚫︎37.1度
キャリー⚫︎271.0Y
飛距離⚫︎296.3Y
打ち出し方向⚫︎1.2度左
スピンアクシス⚫︎3.1度左
SIDE⚫︎16.5Y左
GCクワッドのデータ
Hインパクト⚫︎0ミリ
Vインパクト⚫︎2ミリ高
試打データを見ての小島プロがヘッド特性を解説する。
「ちょっと左につかまった弾道になっていますけど、コメントにあるようにこれがつかまえにいった結果なら、操作性は良いと言っていいと思います。『GT2』と『GT3』はヘッド容積は同じなのですが、重心位置を変えたり、シャーシ(形状)を変えたりすることで、操作をしやすくしているということです」
最後に『GT4』を試打
まず癸生川プロの見た目の印象から「ヘッドは見た目、小さいですが、でもそこまで小さいという感じはしません。構えた時にフェースインサートの部分が大きく見えることで、当たることに関してそんなに難しそうに見えないです」。
試打後の打感や感想は「飛んで行く球が強いなという印象ですね。ヘッドが小さいので、ダウンスウィングではクラブをスッと下ろしやすいです。ただ、3つのヘッドの中では、自分はこの『GT4』が一番打ちづらいという印象をもちました」。
【試打データ】
トラックマン4のデータ
クラブスピード⚫︎47.7m/s
ボール初速⚫︎71.0m/s
打ち出し角⚫︎12.6度
スピン量⚫︎2835rpm
降下角⚫︎38.4度
キャリー⚫︎2688rpm
飛距離⚫︎292.7Y
打ち出し方向⚫︎2.8度左
スピンアクシス⚫︎9.7度右
SIDE⚫︎4.7Y右
GCクワッドのデータ
Hインパクト⚫︎1ミリトウ
Vインパクト⚫︎2ミリ高
試打データを見ての小島プロのヘッド特性分析は。
「430ccとやや小ぶりのヘッドなので、自分でヘッドを操作して球をコントロールしたいという人に向いていると思います。あと、左に行きにくいヘッド特性で、フェードを打っていくイメージが出やすいかなという感じです」
最後に、試打後に3つのヘッドの特性に関して小島プロがコメント。
「ヘッドの違いで性能差がはっきり出ましたね。『GT2』は直進性を、『GT3』は操作性を好むプレーヤーに合う。『GT4』は430ccと小ぶりで、昔からゴルフをやっていて小さなヘッドで自分で操作して球を繰りたいという人に合っているというデータだと思います」
みんなのゴルフダイジェストYouTubeのみんゴル試打班「ガチギアトラック」では、タイトリストのドライバー『GT2』、『GT3』、『GT4』のヘッドを試打して得られたデータから、小島プロがさらに細かな分析をしているので、そちらもぜひ視聴してクラブ選びの参考してもらいたい。
動画は
こちら!