クラブの上げ方の2つの注意点
原田 前回からハーフスウィングの完成度を上げるための注意点について説明しています。最初はテークバックでクラブを上げていくときの注意点でしたね。
GD クラブを上げていくときに第1に大切なこととして、両ひざの位置を動かしてはいけないことを教わりました。
原田 フルスウィングの80%を占めるハーフスウィングをマスターすれば、あとは20%を足すだけ。ハーフスウィングはスウィングの根幹を成すもので、正しいフルスウィングの土台になるものですから、しっかり身につけましょう。で、両ひざを動かさずにクラブを上げていけるようになりましたか?
GD イスの座面に両ひざ頭を当てて、そこからひざ頭が離れないように上げていくドリルと両ひざの間にボールをはさむドリルをかなりやってみました。ハーフスウィングの段階では肩が30%くらい回っていればOKということだったので、90度回すとなると完全に無理ですが、なんとかこの程度にはできるようになりました。
ハーフウェイバックで背骨とリーディングエッジが平行になる
原田 なかなかいいじゃないですか。肩は今30度くらい回っていますが、そのくらい回っていれば大丈夫です。では、今回はクラブを上げていくときの2番目の注意点を説明します。それはね、シャフトが地面と平行になるところ(ハーフウェイバック)へ上げたとき、後方から見てグリップとヘッドが重なってシャフトが見えないことが大事になってきます。そのときはフェースの歯の部分、リーディングエッジがアドレス時の背骨の角度と平行になっていなくてはいけません。
GD 以前、女子ゴルフの川﨑春花プロのスウィングを参考にしましょうという話が出たので、イメージは湧いています。真後ろから見てグリップとヘッドが重なってシャフトが見えないようにならいといけないということですよね?
原田 そうです。シャフトが体の前に見えてもダメ、後ろに見えてもダメです。
GD 確認ですけど、それはつま先より前(アウトサイド)にクラブを上げてはいけないし、かかとの後方側(インサイド)にクラブを引き過ぎてもいけないということですね?
原田 そういうことです。
GD 後方から見てシャフトが見えない位置にクラブを上げると、どんな効果が期待できるのですか?
クラブはスクエアに上げること
原田 まずクラブヘッドの動きとしてね、ヘッド軌道がターゲットラインに対して正しくインに入ってこなければいけないんです。そのときフェースの角度が軌道に対して常にスクエアになっていることが大事になってきます。
GD つまり、後方から見てシャフトが見えない位置に上げることができれば、ヘッドが正しい軌道でインに入ってくるし、フェースもその軌道に対して常にスクエアを保てるということですか?
原田 そう。で、これができれば、第1の注意点、両ひざ動かさないようにすることの効果と同じ、インパクトでヘッドが構えた位置に戻ってきます。
GD 右へ上げるときに正しい位置にクラブを上げられないと、どんなエラーが起こるのですか?
原田 例えば軌道がインに入りすぎると、フェースも開いちゃうんです。フェースが開くと、右に曲がるスライスボールになってしまいますよね。
GD それ、自分です。耳が痛いです。
手からクラブを上げるとミスが起こりやすくなる
原田 アマチュアの多くは、インに入り過ぎる人が圧倒的に多いんです。そういう人にはね、原因があるんです。ボールはクラブのヘッドで打つわけですよね。そうすると多くの人はクラブを手で持っているので、手でクラブヘッドを上げようとするんです。
GD やっぱり手から上げてはいけないんですね。
原田 手でクラブの先から上げようとしたらいけません。手は置いておいて、肩、腕から動かすんです。だからヘッドから動かすんじゃありません。ヘッドは置き去りにしておくような感覚で、肩、腕が動けば、少し遅れて上がってきます。
GD ヘッドを引きずるような感じですね。正しい上げ方はイメージできましたが、実際に自分が正しく上げられているのかがわかりにくい気がします。
原田 それには簡単なチェック方法がありますよ。
GD ぜひ教えてください。