USGA(米国ゴルフ協会)の適合リストにスリクソンの最新モデルと思わしきドライバーが追加された。その名も「ZXi」。ネーミングからも現行モデルであるZXシリーズの後継と思われ、ドライバーに関しては「ZXi」、「ZXi LS」、「ZXi TR」、そして昨今、国内外問わず多くのメーカーが付けている“MAX”の名を冠した「ZXi MAX」が掲載されていた。
スリクソンの「ZXシリーズ」といえば、初代が2020年に発表。2016年に「スリクソン ZR-30」のヘッドが破損して以来、松山英樹が4年ぶりに使用したスリクソンのドライバーだ。初代はカーボンクラウンを採用し、深重心設計と大慣性モーメントを実現したモデルで、アマチュアでも使いこなせる寛容性としっかりとつかまる高弾道が魅力だった。そして、なんといっても2021年の松山英樹がマスターズ優勝時に使用していたのも「スリクソン ZX5」だ。
2代目の「ZX MkⅡ」は、カーボンコンポジットから、フルチタンに戻すことで、接合部をなくし、ボディのたわみが大きく、高初速を生むヘッドに進化した。もちろん、契約プロの松山英樹も「スリクソン ZX5 MkⅡ」にスイッチ。コースや体調に合わせて「ZX5 MkⅡ LS」と併用している。
さて、今回の「ZXi」モデルを写真から判断すると、「ZX MkⅡ」よりもトウ-ヒールが縮小し、後方にややストレッチしているように感じられる。そして、これまでのラインナップを考慮するとシリーズのノーマルモデルだと思われる「ZXi」が「ZX5 MkⅡ」、そのロースピンモデルと思しき「ZXi LS」が「ZX5 MkⅡ LS」、やや小ぶりに見える「ZXi TR」が操作性の高い「ZX7 MkⅡ」の後継だろうと思う。もちろん、内部構造などに変化はあるのだろうが、そのようにとらえて、差し支えないと思う。
面白いのは「ZXi MAX」の存在だろう。もちろん、「何がMAXなのか?」というのは正式な発表を待たなければわからないが、おそらく寛容性や直進性といったモノになっているのではないかと考えられる。そして、えてして、そういったモデルはアベレージモデルで求められる要素であり、スリクソンブランドを製造・販売するダンロップには絶対王者のゼクシオが存在する。また、2019年から「ゼクシオ X」というややアスリートモデルを展開しており、ある種の自社が競合ということになり得るだろう。
いずれにせよ、適合リストに掲載されたことを考えれば、近々、国内外のツアー会場でお披露目されるだろう。その続報に期待してください!