DPワールドツアーの「アムジェンアイルランドオープン」でローリー・マキロイが優勝目前まで行きながら無念の逆転負けを喫した。北アイルランド出身の彼にとって舞台のロイヤル・カウンティ・ダウンは故郷から1時間足らずの場所。少年時代から世界最高峰のこのコースでの勝利を夢見てきたが今回もナショナルオープン制覇を達成することはできなかった。
首位からスタートした最終日、出だしの2連続バーディで圧勝パターンかと思わせた。ところがホイガードツインズ(双子の兄弟)のラスムスがサンデーバック9で猛然と追い上げ、上がり3ホール連続バーディを奪い65をマーク。
対するマキロイは15番と17番でボギーを叩いて失速。18番パー5でイーグルならプレーオフという場面で3メートルのパットがわずかに右に切れバーディ止まり。ホイガードに1打及ばずDPワールドツアー通算18勝目はお預けになった。
「安定したプレーで1日の大半トーナメントをコントロールできていたのに15番と17番のボギーで他の選手にチャンスを与えてしまった」
「勝てなかったことにがっかりしているけれど、地元に帰ってくるとたくさんの応援をもらえる。18番グリーンに上がってくるときは平静ではいられないくらい感情が込み上げてきた。この雰囲気のなかで毎週プレーできたらいいのに」
これだけの実績がありながらなぜか地元アイルランドでは未だ勝利がない。好調なプレーを続けていただけに「今週こそ」という思いは大きかったが夢は叶わなかった。
思えば22年の全英オープンと過去2度の全米オープンで優勝目前まで迫りながら戴冠を逃し憮然とした表情でコースを後にしたマキロイ。通常の試合でも勝てそうで勝てずイライラを募らせてきた。
「残念だけれど今年はこれ(負けることに)慣れてしまった」と肩を落としながらも「すぐにでも流れが変わって、今年経験した悔しい場面をすべて勝利に変えることができると思う」と希望も口にした。
そのときがくれば10年間のロングスパンでメジャータイトルを逃し続けてきた日々に終止符が打てるはずだ。