テーラーメイドの担当者によると、マキロイは「Qi10を改めて構えてみると、ヘッドのシェイプとフェースの見え方がすごく落ち着いていて、フェースの真ん中に当てやすいと感じたんだ。短いシャフトのまま打ってみると、打点も真ん中に集まり、これならシャフトを長くしても打てそうだ」と試していき、それまでの短尺仕様の44インチを44.5インチ、45インチと延ばして今に至っている。
ドライバーのスタッツは平均飛距離が318.9ヤードでツアートップ、フェアウェイキープ率は67.93%で28位、トータルドライビングも1位。とくにトータルドライビングは昨年の57位から劇的にアップ、クラブの変更がドライバーショットの安定感をサポートしている。
2本のフェアウェイウッドはQi10の3Wと5W。ここ2年、3Wはステルス2プラスやシム、5Wはステルスプラスを入れ、それぞれロフト調整を加えながら使うことが多かったが、今はネック調整のないQi10でロフトもスタンダードな15度と18度。シャフトはドライバー、3W、5Wともにベンタスブラック。
4Iは中空ヘッドのP760。ただし4月頃はPROTOとだけ入ったキャビティアイアンを入れていたことがあった。次期モデルのテスト的要素もありそうなので、今後、替えるかもしれない。5Iからのアイアンセットはここ数年変わらずRORS PROTO。
撮影時は、RORS PROTOのPWを外してロフト46度のミルドグラインド(MG)4を入れていた。MG4は50度、54度の3本で、LWはボーケイウェッジ。マキロイはテーラーメイドの看板選手だが、ウェッジはボーケイを入れることが度々ある。
パターは今やマキロイモデルとも言いたくなるスパイダーのTOUR X。6月の全米オープンでは、最終ホールでショートパットを外して負けてしまった印象があるが、今季のトータルパッティング(パットの総合スタッツ)はツアー20位と上位に付けている。
とはいえ、ショット力でライバルを圧倒するのがマキロイの王道スタイル。(大会が始まった)今年最後のメジャー、全英オープンではマキロイらしいプレーを見せてくれるのか。まもなく始まるパリ五輪ではアイルランド代表として出場予定。
1W/Qi10(9→8.25度)・ベンタスブラック(6X)
3W/Qi10フェアウェイ(15度)・ベンタスブラック(8X)
5W/Qi10フェアウェイ(18度)・ベンタスブラック(9X)
4I/P760アイアン(22.5度)・プロジェクトX(7.0)
5I~9I/RORS PROTOアイアン・プロジェクトX(7.0)
GW・AW・SW/ミルドグラインド4(46・50・54度)・プロジェクトX(6.5)
LW/ボーケイデザイン ウェッジワークス(59度)・プロジェクトX(6.5)
PT/スパイダーTOUR X(3度)
BALL/TP5x(2024)
※スペックは編集部調べ
※週刊ゴルフダイジェスト2024年7月30日号より(PHOTO/Blue Sky Photos)※スペックとスタッツは7月11日時点のもの