中途半端な距離ともいえる30ヤードからのアプローチは、距離のコントロールが必要。そんな状況ではザックリやオーバーといったミスが起きやすいが、その原因と解決法とは? ゴルフイラストレッスンでお馴染みのプロゴルファー・大谷奈千代に、イラストを交えて詳しく解説してもらおう。

ザックリのミスの原因はアドレスにあり! オールスクエアで構えよう

ナイスショットが続き、いい感じでピンに向かっていってもグリーン周りで中途半端な距離が残ってしまい、意外と難しい状況になってしまうことがありますよね。そんな多くのゴルファーを困らせているのがおよそ30ヤードのアプローチでのザックリやオーバーのミスショットです。

画像: 30ヤードのアプローチでザックリが出る場合、原因はアドレスにあるかも?

30ヤードのアプローチでザックリが出る場合、原因はアドレスにあるかも?

今回は、そんな30ヤードのアプローチについてミスの傾向と対策をゴルフイラストレッスンで解説していきましょう!

30ヤードのアプローチでザックリしてしまいがちな方はイラスト1左のようにオープンスタンスで構え過ぎている傾向です。

画像: イラスト1:体を開くオープンスタンスで、フェースも開いて構えるとスウィング自体が難しくなり、ミスの原因に。つま先、肩、フェースがすべてターゲットに対してスクエアになるよう構えたほうが振りやすい

イラスト1:体を開くオープンスタンスで、フェースも開いて構えるとスウィング自体が難しくなり、ミスの原因に。つま先、肩、フェースがすべてターゲットに対してスクエアになるよう構えたほうが振りやすい

多くの場合、ボールをふわっと柔らかく打ちたくなると、どうしてもフェースを開き、オープンスタンスで体全体で左を向いて構えたくなってしまいます。このアドレスでは、フェースが右を向いているのに体のラインは左を向き、ターゲット方向のピンはその間にあるので、クラブを振り抜く方向がバラバラになってしまうので、スウィング自体が難しくなってしまいます。

それよりも、つま先、肩、フェースはターゲットにまっすぐ構えたほうがきちんとボールは当たりやすくなります(イラスト1右)。両足を揃え、つま先をまっすぐに揃えましょう。こうすることで、両肩のラインもターゲット方向にまっすぐ揃えることができるので、クラブを振り抜く方向を揃えることができます。

ボールポジションは、打ちたい球の高さに応じて、左足かかとの前から右足つま先前の間で変えていきますが、ボールを上げたい場合のおすすめは両足の真ん中です。ボールを右に置いてしまうと、クラブの入射角が鋭角になりロフトが立ってしまいます。ボールを真ん中に置くことでクラブの最下点がほぼレベルブローのインパクトとなりますので、ボールが上がりやすくなりますよ!

もちろんボールを上げたい場合は、プロのようにオープンスタンスに立つ場合もあります。その場合は、ターゲット方向に対してまっすぐを基準に左足を引いて、肩のラインはスクエアで構えることが大切です。

体とヘッドの運動量を同じにしよう

次に強いボールが出てしまう原因はクラブの振り幅に課題があります。30ヤードのバックスウィングの大きさを、強い球が出てしまうイラストAとボールが上がって止まりやすいイラストBとで比較してみると一目瞭然です。

イラストAのように、胸の中心はまだ下を向いているのにヘッドが上に上がるとクラブの運動量が多くなります。エクスプロージョンが必要なバンカーショットのような場合は、コックを使ってこの動作が必要ですが、通常のアプローチで体とクラブにタイムラグがあると距離感をコントロールすることが難しくなってしまいます。

画像: イラストA:クラブヘッドの運動量が体より多いと、距離感のコントロールが難しく、さらにハンドファーストでインパクトする形となり強いボールも出やすい

イラストA:クラブヘッドの運動量が体より多いと、距離感のコントロールが難しく、さらにハンドファーストでインパクトする形となり強いボールも出やすい

バックスウィングでクラブの運動量が大きくなってしまうと、インパクトでハンドファーストになりやすいので注意しましょう。こうなってしまうと、クラブのロフトが立つので打ち出しの強い球が出てしまい、ピンをオーバーする原因になってしまいます。

理想は、イラストBのように体とヘッドの運動量が同じになるようにスウィングすることです。スウィングの際、コックは自然に入りますが、感覚的にゼロ(ほぼ使わない)で正解です。

画像: イラストB:体とヘッドの運動量をほぼ同じにすることで、ボールコントロールがしやすくなる

イラストB:体とヘッドの運動量をほぼ同じにすることで、ボールコントロールがしやすくなる

30ヤードが苦手な方はアドレスと振り幅、2点の改善を是非お試しください!

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