ハリケーン“ヘレン”は9月26日米フロリダ州に上陸。猛烈な勢いで南東部の5州を駆け抜け当局によると少なくとも51人が死亡し複数の州で数百万人が停電の被害に見舞われたという。フロリダ州の南に位置するジョージア州も“ヘレン”の直撃を受けマスターズの舞台オーガスタナショナルGCが甚大な被害を受けた。
大木がなぎ倒されクリークが濁流のような大河となりコースをうねる。毎年4月第2週、美しく輝くオーガスタとは思えない光景だ。
南東部の広範囲に甚大な被害をもたらしたハリケーンについてオーガスタナショナルのフレッド・ライリー会長はSNSでコメントを発信。
「オーガスタのコミュニティはハリケーン“ヘレン”によって壊滅的かつ歴史的な被害を受けました。現在クラブでは被害の状況を把握している最中です」
「その間我々の焦点はスタッフ、近隣住民の方々、事業主の皆さんに向けられています。彼らのために、そしてジョージア州と南東部の被災したすべての人々に思いと祈りを捧げます」
ここ数年米国を襲ったハリケーンのなかでも“ヘレン”は最も強い風をもたらした。持続時間も長く風速は時速140マイルを超えていた。
オーガスタナショナルGCがハリケーンの被害に遭ったのはこれが初めてではない。2015年には氷嵐によりコースの象徴的存在、アイゼンハワーツリーが倒される被害も。だが関係者によると今回は15年を上回る被害が出ているという。
昨年は17番の樹々が倒れるほどの強風が吹き荒れた。しかし15年も23年もケガ人は出ていない。今回の被害状況はライリー会長がコメントした通り今後明らかになるはずだ。