熱戦の末、今平周吾の優勝で幕を閉じた今年の日本オープン。会場の東京ゴルフ倶楽部の18番グリーン脇に、ひときわ存在感のあるパビリオン? が建っていた。ギャラリースタンドとも違う、その建物についてJGAに尋ねた。
画像: 18番グリーンの右サイドに建つ。JGA100周年とTGC(東京GC)のマークが並ぶ(撮影/姉崎正)

18番グリーンの右サイドに建つ。JGA100周年とTGC(東京GC)のマークが並ぶ(撮影/姉崎正)

件の建物はパビリオン(展示館)ではなく、正式名称は「トロフィクラブ」。主催者JGAと会場の東京ゴルフ倶楽部が、日頃お世話になっているお客様をおもてなししながら、トーナメント観戦を楽しんで頂くために造った空間だ。

「東京GCはご覧のとおり2グリーンのコースです。18番グリーンサイドにこのような趣旨の建物を考えた時に、サブグリーンをつぶすことはできないので、建てる敷地が圧倒的に足りず、ならば上
に伸ばそうと2階建てになったわけです」(JGA競技部トーナメントディレクター安中氏・以下同)

「このようなホスピタリティハウスを建てるようになったのは、私の記憶では2000年を過ぎたあたりの日本オープンからだったと思います。通常はJGAマーキー(marquee/大型のテントや仮設の建物 )と呼んでいますが、今回、"トロフィクラブ"のネーミングになったのは、JGAのお客さまだけでなく、東京GCさんのお客さまやメンバーの方も使う共同使用のスペースだからです」

ゲストの方々をお招きする場所のため、我々メディアは通常立ち入り禁止なのだが、今回特別に入場させてもらうことができた。

画像: 入口の階段前には警備員、入室可のPASSを見せないと入れない(撮影/姉崎正)

入口の階段前には警備員、入室可のPASSを見せないと入れない(撮影/姉崎正)

外観では3階建てのように見えるが、観戦しやすさを考慮した高床構造の1階と、その上の2階建て。両階とも部屋に入るとカウンターがあってドリンクと軽食を頼むことができる。

画像: 各階にはカウンターがあり、スナックやドリンク、アルコールなどを提供(ゲストが寛ぐ空間のため部屋の内観は撮影できず)

各階にはカウンターがあり、スナックやドリンク、アルコールなどを提供(ゲストが寛ぐ空間のため部屋の内観は撮影できず)

2階まで上がり、テラス席に出ると、18番のギャラリースタンドとは違ったアングルで、見下ろす感じで18番グリーン周りのプレーを見ることができる。普段の取材では見ることのない斜俯瞰アングルが新鮮だ!

画像: 2階テラスからの18番グリーン。斜め上からの生観戦は、格別でまさにおもてなしアングル

2階テラスからの18番グリーン。斜め上からの生観戦は、格別でまさにおもてなしアングル

“トロフィクラブ”の名のとおり、マスターズのオーガスタナショナルGCから寄贈されたボビー・ジョーンズトロフィが飾ってあった。

ちなみに、このトロフィはローアマの選手に贈られるモノ。生涯アマチュアを貫いたボビー・ジョーンズの名前に相応しい。

画像: 今年のローアマを獲得したP・キャンベルがもつのが“ボビー・ジョーンズトロフィ”だ(撮影/姉崎正)

今年のローアマを獲得したP・キャンベルがもつのが“ボビー・ジョーンズトロフィ”だ(撮影/姉崎正)

JGA創立100周年のナショナルオープン、それに相応しい威風堂々とした、おもてなし空間だった。

画像: こちらは9番グリーンわきにあるTGCマーキー。東京GCの専用ハウス。大会中、本来のクラブハウスはほぼ選手専用になるためだ(撮影/姉崎正)

こちらは9番グリーンわきにあるTGCマーキー。東京GCの専用ハウス。大会中、本来のクラブハウスはほぼ選手専用になるためだ(撮影/姉崎正)

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