メジャー2勝のシャウフェレが子どもたちに語った「ゴルフのヒント」
全英オープンの優勝カップ「クラレットジャグ」を手にトークショーに登壇したシャウフェレ。
「今日は自分が持っているゴルフの知識やゴルフについてのことをみなさんに伝えていけたらいいなと思っています」と、未来のプロゴルファーを目指す小中高生たちのゴルフの多くの悩みに真剣に、時には笑顔で答えた。
――スコアが悪くなってきたときはどうしたらいいか?
「ショウガナイ(笑)」と日本語で話して子どもたちの笑いを誘うと「ポジティブに前向き頑張っていくことが大事。自分が繰り返しやってきたことや練習を信じてプレーすること」とアドバイス。
「自分も高校生のときはスコアが悪かったらキレたりとかしたけど、18ホールプレーするなかでショットが1個悪くてもそれは1個のショット、18ホールできるので1ホール1ホール切り替えていくことが大事」
と自身の経験からのプレーのヒントを話した。
――ずっと調子が悪くなったときに自分を鼓舞する方法は?
「ルーティーンが大事です。悪いときはプレーが早くなったり遅くなったりするので、自分がフィットするルーティンの長さを探すこと。私は30秒ぐらいが合うので、自分が自信を持てるルーティンを作ることが大事ですね」
――ゴルフをするなかでもっとも大切にしていることは?
「学校の試験と一緒でちゃんと準備をすること。友だちと遊んでばかりで勉強しないといい点数は取れないし、それはゴルフも一緒です」
――朝イチのティーショットで意識することは何か?
「みなさんと一緒で緊張します。基本的には深呼吸をして、それでも緊張するときは考えすぎないで打ちます」
――高校生のうちに練習しておくことは?
「高校生のときに練習するのも大事だが、ライバルを作ってライバルと一緒に切磋琢磨することです」
9歳からゴルフを始めたシャウフェレは、「9歳が早いとか遅いとかではなくいろんなスポーツを経験して好きでやっているゴルフにその経験が生きる」ということも、ジュニアゴルファーに伝えた。
パッティングのアドバイスも真剣
トークショーの後はパッティングのレッスンが行われた。
指導を受けたのは高校生の梶谷駿くん。
まずは「ショートパットで一番大事なのはどこを狙うか。どこを向いているか、どこを狙っているかで入るか入らないが決まります」とアドバイス。
「手が震えたときにはどうすればいいですか」という質問には、「小さいときはグリッププレッシャーをあまり強くしないほうがいいと教えられてきたけど、タイガーに聞いたらグリッププレッシャーが強いほうで、私もプレッシャーがかかったときは10割中6、7割で握ることが多いです」とシャウフェレ流を答えた。
梶谷くんがショートパットでカップの左を外したのを見ると、すかさずアドバイス。
「ちょっと左を向いているね。真ん中を狙って左を向いているのでショートパットでも左に行くミスが出る。距離が長くなれば長くなるほどちょっと左を向くだけで大きなミスになります。ショートパットは向きが大事なんだ」
また、シャウフェレは高校生のころと今とでは練習法が変わったという。
「高校生のころはボールを打つことばかりに集中していたが、最近はパターのほうを練習するようになって、ショット練習に集中するのは7日に1回ぐらい。基本的にパターがメインです」とパターの重要性を最後にアドバイスした。
パターレッスンの後、サプライズが……
レッスンの後はパター対決。参加者には直筆サイン入りのパターカバーが手渡され、シャウフェレからのプレゼントをかけたじゃんけん大会も行われた。
そのプレゼントとは世界に「263」個しかない「TOUR BAG COLLECTION XANDERパター」。シャウフェレが愛用するプロトタイプをもとにしたレプリカで、全米プロと全英オープンの2勝を含む4つのメジャー大会のトータルスコア「263」(史上最少ストローク)にちなんだ数だ。そのうちの貴重な1個のパターがかかった真剣勝負。
覚えたての「サイショハ、グー」で始めたじゃんけん勝負にシャウフェレも力がこもった。「グー」の形がメジャーで優勝したときのような"ガッツポーズ"で応戦。大きな盛り上がりを見せた。
イベントはこれで終了の予定だったが、最後にサプライズが……。
10月25日に31歳の誕生日を迎えるシャウフェレにプレゼントが贈られた。特製バースデイケーキと2本のパター。フェースのインサートにメジャー大会名とネームが刻まれたパターだった。
イベントを盛り上げたシャウフェレと参加したジュニアゴルファーたちが最後まで笑顔いっぱいのイベントとなった。
■「TOUR BAG COLLECTION XANDERパター」
「TOUR BAG COLLECTION XANDERパター」はアメリカのキャロウェイ本社のツアー担当スタッフにより、シャウフェレがメジャー初優勝を飾ったときの仕様に合わせて製作。形状はツノ型の#7タイプでクランクネックが組み合わされており、ヘッド全体はステンレススチールを精密に削り出すことで形づくられている。また、カラーリングはシャウフェレの好みであるレッドカラーで彩られ、フェース面では上部だけにレッドを残し、大半がブラックカラーにペイント。フェース面をより認識しやすくなっている