今季は優勝に手が届いていないが、6月のアース・モンダミンカップ以降は予選落ちがなく、トップ10内が5度と上位に入る回数が増えてきた原英莉花。クラブは2022年から契約フリーだが、今季に入ってタイトリストのクラブの割合が高くなっている、現在のクラブセッティングをチェック。
画像: はら・えりか/1999年2月生まれ。神奈川県出身。湘南学院高等学校を経て、2018年プロ入り。通算5勝のうち、日本女子オープン(2020、2023年)、リコーカップ(2020年)と国内メジャー3勝。師匠は尾崎将司

はら・えりか/1999年2月生まれ。神奈川県出身。湘南学院高等学校を経て、2018年プロ入り。通算5勝のうち、日本女子オープン(2020、2023年)、リコーカップ(2020年)と国内メジャー3勝。師匠は尾崎将司

ドライバーはタイトリストGT2のロフト9度。これまでは同社の前モデルTSR3の9度を使っていたが、GT2をを計測試打したところ、より良いショットデータが出て即スイッチ。また、ライ角を0.75度フラットにしている。これはインパクトエリアで手元が低い位置を通るフェードヒッターの原に合わせた調整とのこと。

画像: 45.75インチ。ネック調整は0.75度フラットライ角になるB1ポジション。シャフトは、中調子のジ・アッタスV2を挿していたが、左へのミスをさらに減らすためリンクブルー EXに変更。今年のドライビングディスタンスは250.31ヤード(14位)

45.75インチ。ネック調整は0.75度フラットライ角になるB1ポジション。シャフトは、中調子のジ・アッタスV2を挿していたが、左へのミスをさらに減らすためリンクブルー EXに変更。今年のドライビングディスタンスは250.31ヤード(14位)

3WもGT2で、ライ角を0.75度フラットに、さらにロフトを0.75度立てている。これも低めの強いフェードを打ちたい原の弾道イメージに合わせた調整。この2本は中元調子でロートルクモデルのUSTマミヤ・リンクブルーEXを装着している。

画像: T150アイアン。シャフトは5IからLWまでアッタスFF95を挿している。衝撃吸収素材が入っていて他のカーボンよりも体への負担が少ないシャフトだ

T150アイアン。シャフトは5IからLWまでアッタスFF95を挿している。衝撃吸収素材が入っていて他のカーボンよりも体への負担が少ないシャフトだ

アイアンは、ミズノプロやJPXフォージド系のミズノ女子のイメージが強かったが、現在はアイアンもタイトリスト。T100モデルをわずかにストロングロフト化したT150を使用、番手は5I~PW。このアイアンを試打した際、見た目、音、縦の距離が合っていたそうで投入に至った。

画像: ゾディア プロトタイプ49・55・59度。49度と55度には鉛を貼って振り感を調整。一時期出球が左に出ていた時期があり、「ヘッドにブレーキをかける意味合いでの鉛です」(宮地)

ゾディア プロトタイプ49・55・59度。49度と55度には鉛を貼って振り感を調整。一時期出球が左に出ていた時期があり、「ヘッドにブレーキをかける意味合いでの鉛です」(宮地)

ウェッジは49度、55度、59度の3本態勢。愛知県の地クラブメーカー、ゾディア製。原とゾディアの出合いは、塩谷育代プロとゾディアの宮地社長に親交があり、その繋がりでツアー会場へ出向くようになった宮地社長が、次第に原とコンタクトを取る機会が増えたのが始まり。

試合会場でクラブの会話をし続けながらも、契約フリーになって1年ほどは他メーカーのウェッジを使っていたが、2023年の開幕戦からゾディアのウェッジを使うようになった。「原プロがバッグに入れた時は、とても感激しました」と振り返る。

画像: 原の最新セッティングとボール。ウッド系はもちろん、アイアンからウェッジまでカーボンシャフト

原の最新セッティングとボール。ウッド系はもちろん、アイアンからウェッジまでカーボンシャフト

以来、ウェッジはもちろん、アイアンなどの相談も受けるようになり、細かいライ角やシャフトの長さなど宮地社長が調整を施している。ちなみにウェッジもライ角61度台とフラットにカスタマイズしたものを使っている。「全番手に共通するのは、フラットなライ角で〝開き顔〟の見た目が好みという点です」(宮地)

画像: フェース長が短めのパターが好み。ヘッドがコンパクトに見えて安定感も高いロッシーを使う

フェース長が短めのパターが好み。ヘッドがコンパクトに見えて安定感も高いロッシーを使う

パターはオデッセイのホワイトホットOGのロッシー、昨年の夏頃からの使用。ネックがしっかりあるパターが好みで、より安定感を出すため市販にはないロングクランクネック仕様になっている。

クラブはフリーだが、ボールはブリヂストン契約でツアーB Xを長く愛用。手に伝わる打感が良く、打音もお気に入り。ボールの飛び姿も好き、と太鼓判。今季の残り試合数が少なくなってきたなか、6勝目を挙げることができるか。さらには12月5日からのUSLPGAの出場権を懸けた、米国での最終Qシリーズに挑戦予定だ。

画像: 3Wはドライバーと同じGT2、5Wはキャロウェイのパラダイム Aiスモーク♦♦♦。シャフトはUST Mamiya LIN-Qの6S

3Wはドライバーと同じGT2、5Wはキャロウェイのパラダイム Aiスモーク♦♦♦。シャフトはUST Mamiya LIN-Qの6S

1W/タイトリストGT2(9度)・UST Mamiya LIN-Q ブルーEX(5S)
3W/タイトリストGT2(13.5→12.75度)・UST Mamiya LIN-Q ブルーEX(6S)
5W/キャロウェイ パラダイム Aiスモーク♦♦♦(18度)・UST Mamiya LIN-Q ブルーEX(6S)
4U/キャロウェイ APEX UW(21度)・アッタスEZ(6S)
5I~PW/タイトリストT150・アッタスFF95(S)
AW~LW/ゾディア プロトタイプ(49・55・59度)・アッタスFF95(S)
PT/オデッセイ ホワイト ホット OG ロッシー(3度)
BALL/ブリヂストン ツアーB X
※スペックは編集部調べ ※3Wはネック調整でロフト13.5→12.75度 ※スペックとスタッツは10月30日時点のもの

※週刊ゴルフダイジェスト2024年11月12日号より(PHOTO/Tadashi Anezaki)

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