試打&解説
勝又崇之プロ
専修大学卒業後の08年プロテストでトップ合格。ギアに造詣も深く、自らの試打データを弾道計測器並みの正確さで予測できる。現在は東京・上石神井の「GOLFPLACE」でレッスンを行う。
シャフトが仕事をしてくれる分厚い当たりが手に入る!
「色だけでなくデザインも変わりましたね。これまでの3モデルは表に『SPEEDER NX』、裏に『FUJIKURA』と入っていましたが、表が『SPEEDER』、裏に大きく『NX』となりました。まずは『50S』から。ヘッドはピンゴルフの『G430 MAX』です。10.5度というロフトとも相まってスピンが入ります。
これまでの3モデルと比べるのなら、『ブラック』よりしなり戻りが抑えられていて、『グリーン』よりはしなやかなフィーリング。それでいて『ブルー』ほどビュンッと走る感じもない。何よりも自然と分厚い当たりになる。このスペックならHS40m/s前半〜45m/sくらいの人に合うでしょう。軽いのにつぶれず、しなっても縦方向には動かないのでトウダウンしない。変な浮きも出ないので手元が浮く人とかにもいいはずです。高さも出て、全体的にやさしいのでMAX系の大慣性モーメントヘッドだけでなくロースピン系のヘッドとも相性がよさそうです。
『60S』は重量感がありますが、決してハードではありません。やはりシャフトがつぶれないし、先端剛性が高い。走り感はあるのに、つかまり過ぎて左に行き過ぎることもない。タイミングが取りやすく、いろんなスウィングタイプ、タイミングの人に合いそうです。動いてくれるのにバタバタしないし、思ったよりもクセが少なく、『グリーン』をマイルドにした感じ。こちらも分厚い当たりでスピンも適度に入るし、それでいて曲がらない。大慣性モーメントのヘッドはもちろん、ロースピン系や小ぶりなヘッドとも相性がよさそうです」(勝又プロ)
最新テクノロジー「DHX」
バイアス層と呼ばれる45度に巻かれたカーボンシートに加え、45度以外の角度の第2のバイアス層を新たに積層することで剛性を高め、ヘッドスピードを最大化し飛距離性能が向上。大慣性モーメントのヘッドにも対応。また「SPEEDER NX BLUE」よりも、先端と手元のねじり剛性を10%アップした「VARIABLE TORQUECORE」により、よりつかまった高強弾道を実現。
どこが変わった?
2021年の「スピーダーNX ブルー」の後継モデルに位置付けられる「スピーダーNX バイオレット」。手元側の剛性が高めで先端側のしなりを感じやすい特性だが、「ブルー」ほど先が走る感じはなく、「グリーン」よりもしなやかで、タイミングが取りやすく、ヘッドがブレる感じもない。
勝又’s 試打インプレッション
40S 重量/53g
「軽くて先端に軟らかさがありながら、ハリがあって変な挙動はしないし、暴れる感じもない。HS40m/s前後の人や女性なら、スピンも入るし、やさしく飛ばせると感じるはず」
50S 重量/57.5g
「『ブルー』の後継とのことですが、『ブルー』ほど走り感はなく、『グリーン』よりはしなやかに感じる。50SならHS40m/s前半~45m/sくらいの人にちょうどいいはず」
60S 重量/67g
「ズッシリ感があるのにタイミングが取りやすく、球のつかまりもいい。つかまるけどクセがないので左には行かず、分厚い当たり。適度にスピンが入って、やさしさも感じる」
早くもプロが実戦投入!
「走るけどしっかりしていて、強い球でつかまってくれる!」(西村優菜)
「自分が振らなくてもクラブヘッドが走ってくれる感じ」(青木瀬令奈)
PHOTO/Akira Kato、Shinji Osawa
THANKS/GOLF PLACE