「ジャンボ、ジョー、マルちゃん、イザワもBSだった!」。居酒屋で隣のテーブルの会話が耳に入る。
部下っぽい相手が「半分もわかんないです。良いんですか、BS?」と返すと「今年の『241CB』は地味に進化を重ねて実に良いんだ」と諭すように言う。聞き耳を立てた私は、彼とたぶん同世代で『J's』や『ツアーステージ』に憧れていた。
最近は外ブラ全盛だけど、話に出た『241CB』は気になる存在。話し掛けようかと躊躇ったが、明日も早いし週末でも試打するか! と店をでる。
後日、ショップで構えてみるとプロにも好評でシャープでスムーズにアドレスできるBSらしい顔にニヤける。ブレード側を肉厚設計にして重心位置にこだわったグラビティコントロールデザインは、キャビティなのに打点の部分をマッスルみたいに厚肉化することで、打感の良さが目から伝わる感じでたまらない。
ターフを取りたくなるヘッドサイズとソール幅、そしてリーディング、トレーリング両エッジを削った“ツアーコンタクトソール”は、こだわりを感じた。上手くターフが取れそうな3面のカットソールに期待が膨らむ。やさしさと飛びをプラスした『242CB+』とのコンボセットにもできるみたい。
購入して練習場で打ってみると、打感の良さに「コレだよ!コレ!」とうなる。
正直言うとダウンブローに打てない、ターフも取れない、目土要らずの腕前だった。でもニューアイアンのおかげか練習が楽しくしっかりとスピンの利いた球が打てる。何だかコースでもターフが取れて、ヘッドが気持ちよく抜けはじめる。ビシッとスピンの利いたショットがピン筋に打てるようになった。憧れのマイ目土袋を購入してターフエイドしようかな。
それと、もし居酒屋で彼に会ったら、「241CB、最高! Bを信じてよかった」って話し掛けようと思う。
TEXT/Motoharu Tajima
PHOTO/Takanori Miki
※週刊ゴルフダイジェスト2024年12月17日号「GG&G」より