バックスウィングでできた腰と肩の捻転差のことを「Xファクター」という。飛距離アップのために重要なXファクターを作るコツを、ゴルフイラストレッスンでお馴染みのプロゴルファー・大谷奈千代にイラストを交えて詳しく解説してもらおう。

飛距離アップの秘訣『Xファクター!』

ゴルフは軸回転運動です。バックスウィングで、胸を回すと、上半身と下半身に捻転差が生まれます。この時できた、腰と肩の捻じれ差をXファクターと呼んでいます。

Xファクターとは、1989年にジム・マクリーンが全米のティーチング・オブ・ザ・イヤーを獲得した際にスウィング中、腰と肩の捻転差と飛距離が比例すると発表してから、捻転差が大きいほど飛距離アップに繋がる評価基準の一つとなっています。

イラストAのように、腰と肩の捻転差が大きい選手はXファクターが大きく飛距離特化型のスウィングと評価することができます。

画像: イラストA:肩と腰の捻転差のことをXファクターと呼ぶ

イラストA:肩と腰の捻転差のことをXファクターと呼ぶ

今回は、そんな飛ばしに必要なXファクターについてゴルフイラストレッスンで解説していきましょう!

一般的にバックスウィングでの捻転差の目安は肩90度、腰45度と言われています。しかし、このトップのポジションが最大の捻転差になるわけではありません。

腰と肩の捻じれ差が大きくなりXファクターが最大になるのは、トップから左足を踏み込み腰が回り始めた切り返しのポジションになります。そのためには、バックスウィングでしっかり胸椎を回して体を捻って準備しておく必要があります。

画像: バックスウィングでの捻転差の目安は肩90度、腰45度。さらに切り返しで左足を踏み込み腰を回すことで捻転差が最大となる

バックスウィングでの捻転差の目安は肩90度、腰45度。さらに切り返しで左足を踏み込み腰を回すことで捻転差が最大となる

多くの方は、バックスウィングで捻転不足のため、Xファクターが小さくなってしまう傾向です。捻転差を作る際、トップの位置でしっかり捻じれを作っておくことが大切です。

ポイントとしては、バックスウィングで背骨の肋の部分にある胸椎をしっかり回して股関節で上体の捻転を受け止めるようにバックスウィングを行いましょう。この捻じれ差ができた状態で左足を踏み込んで腰のターンが始まったところが最大の捻転差になります。

切り返しでターゲット方向に腰のターンが始まっても、まだ胸がトップのほうを向いている逆の動きの捻じれ差を体験することができれば、飛ばしの秘訣となるXファクターが最大となり飛距離が伸びる要素となります。

捻転が上手くできない方は、バックスウィングがスタートした時点で既に腰が横にズレてしまったり、腰が回りすぎてしまっている傾向です。こうなってしまうと、トップで左足に力が残っていない体勢になってしまいます。

画像: スウェイや腰の回しすぎといったエラーが起こるとトップで左足に力が入らず、切り返しで左に突っ込んでしまう

スウェイや腰の回しすぎといったエラーが起こるとトップで左足に力が入らず、切り返しで左に突っ込んでしまう

この状態から切り返しにかけて左足で踏み込もうとしてしまうと反対に突っ込んでしまうミスが起こりやすくなってしまうので注意が必要です。

そんな方は鏡を見ながら、体の真ん中に対して一切頭を動かさないように体を捻っていくようにしましょう。

そうすることで、バックスウィングで胸が回り、トップの位置から左足を軽く下ろすだけで左への体重移動は完成できます。その後ヒップターンで最後まで振り抜くことができれば体の捻転差を活かしたフォローやフィニッシュができるようになります!

画像: 鏡を見ながら、頭の位置を動かさないように体を捻ってスウィングしてみよう

鏡を見ながら、頭の位置を動かさないように体を捻ってスウィングしてみよう

正しく捻転を作ると非常に窮屈さを感じています。お腹が捻れて苦しいを体験できたら飛距離アップのチャンスです! 是非参考にしてください。

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