
左から『ELYTE ドライバー』『ELYTE X ドライバー』『ELYTE MAX FAST ドライバー』『ELYTE ♦♦♦ ドライバー』
キャロウェイは2017年に発売した『GBB EPIC』シリーズで2本の柱「ジェイルブレイクテクノロジー」を初搭載し、かつてないボール初速を実現したが、その反面、寛容性が損なわれ、プロやトップアマといった芯で打てる上級者は恩恵を受けたが、いわゆるアベレージゴルファーには難しいと思われていた。その結果、トレードオフ(両立できない関係性)である「ボール初速」と「寛容性」を追い求めるために最新テクノロジーである「AI」を駆使した製品開発を進めていた。
そのようななかで、2020年『MAVRIK』シリーズと2021年『EPIC』シリーズは「ボール初速」を、2022年『ROGUE ST』シリーズと2023年『PARADYM』シリーズは「寛容性」を高めた製品となった。そして、ザンダー・シャウフェレや笹生優花が使用し、男女でメジャー3勝を達成した2024年『PARADYM Ai SMOKE』シリーズはリアルなゴルファーのスウィングデータをAIに読み込ませて作成したため、「ボール初速」と「寛容性」をいままでにないレベルで高められたという。
そして、2025年にはその「ボール初速」と「寛容性」をより高い領域(キャロウェイはこの領域を「エリート領域」と呼ぶ)に到達すべく、多額の設備投資(チタン3Dプリンタにより、開発時間を90分の1⦅いままではプロトタイプのヘッドを1個作るのに輸送を合わせて3カ月かかったが、これにより1晩で完成するようになった⦆に短縮)を実施し、またAIフェースを進化させ、その結果がこの『ELYTE』シリーズだ。
なお、本来ミスになるはずの弾道をフェースのたわみによって補正する「コントロールポイント」を作ることがキャロウェイの「AIフェース」の特徴だが、『ELYTE』シリーズのコントロールポイントは『PARADYM Ai SMOKE』シリーズに比べ、約10倍の2万5000ポイントに増えたといい、「Ai10Xフェース」と名付けている。
この「Ai10Xフェース」は前作よりも多くのリアルなスウィングデータを読み込ませたのはもちろん、先に挙げた多額の設備投資によりAIで導き出したフェースを高精度でスキャン・生成できるようになった結果だという。また、75回の試作を経て製品化されたヘッド形状は『PARADYM Ai SMOKE』シリーズに比べてシャローフェースになり、より空気抵抗が減ってスウィングスピードのアップが見込める。さらに、クラウンには「サーモフォージドカーボン」という航空宇宙分野に使用されたカーボンを採用することで、精度の高い成形が可能になり、打音も向上したという。
ラインアップはスタンダードモデルの「ELYTE ドライバー」、カスタムでMOIが10Kになり、ドローバイアスの「ELYTE X ドライバー」、アジア人とくに日本人のスウィングデータをAIに読み込ませた軽量モデルの「ELYTE MAX FAST ドライバー」、操作性重視の「ELYTE ♦♦♦(トリプルダイヤモンド) ドライバー」の4種類。
ロフト角はスタンダードの「ELYTE」と「ELYTE X」、「ELYTE MAX FAST」が9度、10.5度、12度、「ELYTE ♦♦♦(トリプルダイヤモンド)」は8度、9度、10.5度。ヘッド体積は「ELYTE」と「ELYTE X」、「ELYTE MAX FAST」は460cc、「ELYTE ♦♦♦(トリプルダイヤモンド)」は450cc。
税込価格は全て10万780円から。問い合わせは、キャロウェイゴルフ株式会社 お客様ダイヤル 0120-300-147まで。