
長野県のゴルフ場防犯対策のポスターに採用されることになった、松本蟻ヶ崎高校書道部員の書道パフォーマンス。部員たちと比較すれば、その書の大きさがわかる
長野県内55のゴルフ場が加盟する長野県ゴルフ場防犯協議会は、例年、防犯意識を高めるためにポスターを制作している。
その防犯ポスターの打ち合わせのため、長野県警を訪れた同協議会の会長を務める三井の森蓼科GC営業部長の山田信一氏は、壁に貼ってあった墨字の書にふと目がいったという。
「副会長と一緒だったのですが、その墨字の書を見た瞬間、目を見合わせて、これいいじゃない!となったんです」(山田氏)
墨字を求めて訪ね当てたのは長野県立松本蟻ヶ崎高校。同高校書道部は、音楽に合わせて大きな紙に作品を書き上げる書道パフォーマンス甲子園で3連覇したことのある名門校だった。
同協議会はインパクトのあるメッセージを込めようと、書道パフォーマンスを依頼。同時に取り組む防犯対策の文言を提供。それを基に同校書道部はデザインを考案したという次第だ。
書かれたのは24年11月下旬、場所はJA信州諏訪茅野市北部集荷場。20名もの書道部員がノリのいい音楽に合わせ、MCやダンスで会場を盛り上げパフォーマンスを披露し、縦4m×横6mの作品として完成させた。
「ゴルフと防犯を絡めて思いを込めました。多くの人が考えるきっかけになればうれしい」とある書道部員。
山田会長も「書道部の生徒さんは、ほとんどゴルフ経験がないようですが、いろいろ調べてくれてゴルファーの気持ちに寄り添った作品を作ってくれました。『防犯して趣味を守れ』とはインパクトのあるメッセージですよね」と満足げ。
現在、作品は市役所に飾ってあり、これをポスターにして、各ゴルフ場に配布されるのは今年3月予定だ。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年1月28日号「バック9」より