PGAツアーでも2メートルが入る確率は50%と言われている。要は2回に1回は外れるものだと割り切っていいればいいのだが、実際はメチャクチャ入れたい距離。週刊ゴルフダイジェスト1月21日号ではストレートラインから曲がるラインまで2メートルを高確率で沈める方法を紹介している。「みんなのゴルフダイジェスト」でも2回に分けてお伝えしよう。【2回中1回目】
画像: どうしても入れたいパットは、打つ前の準備とラインの読み方で劇的に変わる!【勝負のパット2メートル①】

解説/内山遥人
うちやまはると。2003年生まれ。福岡県出身。地元糸島高校卒業後、すぐにプロテスト合格。昨年ABEMAツアーで賞金ランキング15位となり、今季はレギュラーツアーに参戦する期待の21歳。芥屋ゴルフクラブ所属。

【打つ前準備】カップは見ないで打ち出しだけに集中

GD: 2メートルのパットを沈めるために大事にしていることは何ですか。

内山: まず狙ったところに真っすぐに打ち出す! これが基本で一番大事なことです。でも2メートルを真っすぐに打つって意外と難しいんですよ。

GD: どういう点が難しいんでしょうか。

内山: 入れたい気持ちがかなり強くなるからです。入れたい気持ちが強くなると、カップに意識が強くいって頭や体がカップ方向に動きやすくなるんです。あとインパクトでパンチが入りやすいのも特徴です。

GD: それをなくすためにどうすればいいですか。

内山: ボールの6インチ先、15センチくらいですね。そこにスパット(目印)を決めて通すことです。本当にこれがメチャクチャ基本で大事だし入るようになるんです。

GD: なぜ6インチなんですか?

内山: アドレスで目を動かしただけで確認できる距離がいいからです。

GD: ストロークで注意することはありますか。

内山: 常に同じストロークをするために常に同じセットアップをすることです。アドレスやボール位置、グリップの力感など自分のルーティンを決めると安定したストロークにつながります。

GD: あとはスパットを通せればいいですね。

内山: とにかくそれが肝です!

5つの打つ前の準備

打つ前準①芝目でも何でもOK。6インチ先のポイントを探す

スパットは頭や顔を動かさずに目だけ動かして確認できる距離に決める。だいたい6インチくらいの距離がちょうどいいと言う内山。あと、そこにスパットを決めたらは、通すことだけに集中して打つのみ!

画像: 6インチ(約15センチ)先にスパットを決める

6インチ(約15センチ)先にスパットを決める

打つ前準②フェース面と印字ラインをピッタリそろる

ボールにTマークを書き込み、長いほうのラインとパターのフェース面が直角になるように合わせ
るのが内山流。常に同じアドレスをして同じストロークをするための効果的な準備。

画像: フェースと印字ラインを合わせる

フェースと印字ラインを合わせる

打つ前準③指とグリップに隙間を作らないように密着させる

狙ったところに打ち出すためにはフェース面の向きが重要なので、インパクトしたときフェース面がブレないように手とグリップに隙間ができないように密着させて握るといい。

画像: 隙間を作らずグリップ。「ただし強く握り過ぎないで!」

隙間を作らずグリップ。「ただし強く握り過ぎないで!」

打つ前準④体重配分は5:5。絶対に均等

内山の場合、体重配分は5:5にしたほうがストロークが安定すると言う。これは人によって差があるため、自分にとって体がブレずにストロークできる体重配分を探すことをおススメすると内山。

画像: 体重配分は5:5

体重配分は5:5

打つ前準⑤ボールは左目の真下にセットする

ボール位置に関しても常に同じ位置、たとえば必ず左目の真下にセットすると決めると安定したストロークが作りやすくなる。意外とアバウトにセットしがちなボール位置を自分で決めた位置に毎回丁寧に合わせることも2メートルを決めるための必須条件だ。

画像: 左目の真下にセット

左目の真下にセット

【曲がるラインの狙い方】フックとスライスで狙い方を変える

GD 左右に曲がるラインはどうすればいいですか。

内山 6インチ先のスパットを通すことは大前提になりますが、ラインの読み方や狙い方はフックとスライスで若干変えています。

GD フックとスライスで読み方を変えるんですか?

内山 これはパッティングで起こる自分のミスの傾向などが影響しますが、ボクの場合は左へ引っかけるクセがあるので、そのミスを薄めるようなライン取りと狙い方をします。

GD 具体的に教えてください。

内山 スライスラインの場合は、出球を左へ打ち出すので引っかけグセがある人は気持ち的に強く打ちにくいんです。だから、ジャストタッチで打ってカップの左縁から入れるような大きく膨らますライン取りをして狙って打ちます。逆にフックラインは、普通に打つと引っかけやすいので、意図的に打ち出しを右方向へプッシュ気味にやや強く打ち出したいんです。そのためカップの右斜め下から入れるタッチのライン取りになるので、スライスより曲がり幅を薄くしているんです。

左右どちらかのミスを消すと、ライン取りが簡単になる
打ちたいラインを見つけるときは、自分のミスの傾向を頭に入れて、そのミスだけはしないためのライン取りをする。内山の場合は引っかけを避けたいので、スライスは厚めに、フックは薄めに読む。

画像: 左右どちらかのミスを消す

左右どちらかのミスを消す

GD 引っかけのリスクを考えながら、狙い方と打ち方を変えるわけですね。

内山 逆に押し出すクセがある人は、ボクがやっている逆のライン取りと狙い方になるかもしれません。自分のミスの傾向を考えつつライン取りをすると入る確率が上がってくると思います。

引っかけグセがある内山が考えるライン取りと狙い方

画像: フックラインもスライスラインも斜線部分にボールが通るタッチでストロークできれば入る確率がかなり高いという内山

フックラインもスライスラインも斜線部分にボールが通るタッチでストロークできれば入る確率がかなり高いという内山

スライスライン
スライスラインの場合、引っかけたくない意識が働くと強く打ちにくいため、やさし目にヒットするライン取りをしたい。そのため、カップの左縁から流し込むような大きな曲がり幅でライン取りをすることになる。

フックライン
引っかけグセがある人にとって、フックラインはやや強めに右へ打ち出したくなる。そのためジャストタッチで狙い打ったとしても、やや強めにヒットしてしまうためスライスラインのジャストタッチより少し浅めのライン取りになる。

後編へとつづく。

つづきはこちらから

THANKS/芥屋ゴルフ倶楽部
PHOTO/Tadashi Anezaki

※週刊ゴルフダイジェスト1月21日号「勝負のパット2メートル」より一部抜粋

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