
LAの山火事の被害があった地区から近いリビエラCC。当初予定したPGAツアー大会を開催することができなくなった
数多くのゴルフコースに避難指示が出ており、周辺の住宅が火災にあっているものの被害の実態はまだ把握できていないという。
ゴルフ界が注目しているのは、2月13日からリビエラCCで開催予定のジェネシス招待についてだろう。2028年のオリンピックの会場にも予定されている同コースは、13日時点では、直接の大きな被害はないものの、周辺の火事による煙のために、避難指示が解除できないでいるという。
12日にはマリブ、パシフィック・パリセーズ地区の火事が南東のリビエラCCやヒルクレストCC方面に広がり始めており、ロサンゼルス郊外も予断が許されなくなっている。
その影響を受け、16日PGAツアーが、ジェネシス招待の開催コースをリビエラCCから他コース(未定)へ変更することを発表した。
そんな中、米ツアー4勝のベテラン選手、ボブ・エステスが気になる投稿をXにしている。
「LAには火災と闘うための水がもうないようだ。多くの保険会社が相次いで火災保険をキャンセルしている」
消火のために水を使い切って消火栓から水が出てこない状況だという。そのために海水を消火のために使用し始めているが、それも間に合わない状態だということだ。
ゴルフコースが直接の被害を受けなくても、水がなければゴルフコースのメンテナンスができない。海水を使ってしまえば、ゴルフ場の芝は育たなくなる。加えて、前出のアルタデナGCのクラブハウスを含めて、すでに1万2000もの建造物が被害を受け、全体で8兆円前後の損失があるという。
大規模自然災害の免責事項で、火災保険が支払われそうもないとなると、もちろんゴルフコースだけではないが、これからが大変だ。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年2月4日号「バック9」より~本文を一部加筆修正しています