世界ランク1位のスコッティ・シェフラーがクリスマスディナーの準備中割れた皿で手を負傷し開幕3試合を欠場。大会前には同ランク2位のザンダー・シェウフェレが体調不良を理由に棄権するなど、マジックイヤーを過ごした2人が不在のなか復活優勝を狙う面々が奮闘。
22年の全米プロ以来優勝から遠ざかっているジャスティン・トーマスが最終日ノーボギーの6アンダー66をマークし、勝ったストラカに2打差の単独2位に入った。また2年ぶりツアー14勝目を目指すジェイソン・デイが3打差の3位タイでフィニッシュ。惜しいパットが何ホールもあり、それが入っていれば2人とも優勝のチャンスがあった。

左から、ジャスティン・トーマス、ジェイソン・デイ、パトリック・カントレー。近年優勝から遠ざかっていたビッグネームたちがアメリカンエキスプレスで活躍した
さらに22年に2勝を挙げて以来勝星のないパトリック・カントレーが5位タイに入るなど、ここ数年元気のなかったビッグネームが上位争いを盛り上げた。
大会直前の世界ランクはカントレーが12位、トーマスが21位、デイは47位とジリ貧。3人とも25年すべてのシグネチャーイベントに出場できるトップ50には入っているがデイは昨季レギュラーツアー最終戦のツアー選手権の出場を逃している。
仲の良いシャウフェレと共にメジャー無冠の最強プレーヤーと呼ばれたカントレーだが昨年ライバルは全米プロと全英オープンの2冠に輝きメジャー無冠を返上。通算9勝を挙げ24年のスタート時点ではシェフェレを上回る8勝を挙げていたカントレーが勝星も抜かれてしまった。
25年に奮起を誓う3人が序盤戦で優勝争いに加わったのだから今後さらに面白い展開が期待できそうだ。
優勝したストラカは21年のWMフェニックスオープンのアンドリュー・パットナム以来となる72ホールノーボギーでの優勝目前だったが70ホール目でボギーを叩き記録ならず。最終ホールもボギーに終わったが23年のジョンディアクラシック以来の通算3勝目を挙げた。

PGAツアー「アメリカンエキスプレス」を制したセップ・ストラカ(写真/Getty Images)
松山英樹以外4人の日本勢が出場した大会でツアー2年目の久常涼とルーキーの星野陸也が通算12アンダー、43位タイで4日間の競技を終了。ソニーオープン・イン・ハワイで予選落ちを喫している星野は今季初の予選突破を果たした。
金谷拓実と大西魁斗は2試合連続予選落ちに終わっている。