2025年シーズンから米女子ツアーに参戦する馬場咲希プロを中学1年から指導しているのがプロコーチの坂詰和久(さかづめかずひさ)、通称『わきゅう』だ。2024年のレッスン・オブ・ザ・イヤーに輝いた坂詰コーチと20年以上の付き合いがあるベテラン編集者Oが、謎キャラコーチの気になる話を聞き出す。今回は「継続する力」がテーマだ。
画像: たとえば、両手を肩幅に広げ、その両手の間隔を変えずに、両腕を体の正面にキープしたまま行うシャドースウィングなどの基本練習を継続するといい

たとえば、両手を肩幅に広げ、その両手の間隔を変えずに、両腕を体の正面にキープしたまま行うシャドースウィングなどの基本練習を継続するといい

O編 前回は、わきゅうからの最後のアドバイスとして、ラウンドするときの心得を聞いたよね。

坂詰 そうですね。なので、今回はゴルフが上手くなるための日々の過ごし方についてお話ししたいと思います。

O編 ほう。それはどんな?

坂詰 まず、ゴルフが上手くなるために何よりも大切なのは、シ ンプルな練習をずっと続けていくってことなんです。

O編 あぁ、イチロー選手なんかも言っているよね。大きな目標を達成するには、毎日の小さな積み重ねが大事だって。

坂詰 ですよね。たとえば、ボクが教えていた子は、中学生の頃から、毎日5分必ずパターマットで練習をやっていました。その子は、プロになって2勝を挙げましたけれど、今でもそれを続けているはずです。

O編 5分って短い時間だけれど、それを毎日何年も続けられるのは、すごい力だよね。

坂詰 片山晋呉プロなんかも高校時代、尾崎将司さんに、「ゴルフが上手くなりたかったら、バンカーから、片手でアプローチの練習をしろ」って教わったわけです。で、シニアになった今でも、その練習をずーっと続けている。だから、誰よりも上手くなったし、賞金王にまで上り詰めることができたと思うんですよ。

O編 わきゅうは、片山プロがデビューした年から賞金王になるまでキャディとして近くで見ていたから、よく知ってるよね。

坂詰 ところが、ゴルフがなかなか上手くならない人って、会うたびに違うことをやってる。ひとつのことを続けられない。

O編 ははは。知り合いにもそういう人たくさんいるよ。

坂詰 プロが言ってることとか、話題になっている技術を試したくなる気持ちはわかるんです。でも、ひとつの動きだってなかなか身につかないのに、あまり複雑なもの(プロが個人的にやっている動きや、細かい動きを考えながら行う動作など) をいろいろと取り入れていたら、迷うだけですよ。

O編 まぁ、それがアマチュアゴルファーの楽しみ方だったりするんだけどね。

坂詰 それはそのとおりだと思うんです。ゴルフは趣味なんですから、自分の好きなように試せばいいんです。ただ、ゴルフが上手くなりたかったら、誰がやっても効果があるシンプルな練習を、毎日少しずつでいいから続けていくってことも大切なんですよ。

O編 基本の練習を続けていけば、返るところができるもんね。具体的には、どんな練習がおすすめなの?

坂詰 いちばん簡単なのは、シャドースウィングと素振りですよ。たとえば、両手を肩幅に広げ、その両手の間隔を変えずに、両腕を体の正面にキープしたまま、シャドースウィングする。それで、体と腕を同調させる感覚をつかんだら、同じ動きで素振りをするんです。

O編 それをどのくらいやるの?

坂詰 両方、1日に5回を3セットでいいんですよ。

O編 え? そんな少しでいいの?

坂詰 それだけでも、効果があるという研究がありますからね。もちろん、たくさんできる人は、もっとやれば、より効果はあると思いますよ。でも、大事なのは毎日続けることですから。そのためには、ハードルが低いほうがいいじゃないですか。

O編 なるほど。

坂詰 とにかく、練習にしても、トレーニングにしても、あまり複雑で難しいものではなく、基本的でシンプルなものを続けていくことが大切です。やり方がわからなかったら、TPIのホームページ(英語)の中にある、ドリルと演習の動画を参考にしてもらえばいいんじゃないでしょうか。

PHOTO/Blue SkyPhotos
THANKS/GMG八王子ゴルフ場

※週刊ゴルフダイジェスト2025年2月4日号「ひょうっこりわきゅう。」より

馬場咲希のコーチが教えるスウィング作りの3つのポイント

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