松山英樹が2025年シーズン開幕戦、ザ・セントリーでPGAツアー11勝目を挙げました。2月に33歳になる彼は過去11シーズンで3回、年間複数回優勝を飾っています。2024年も然り。序盤のジェネシス招待で見事な逆転勝利を飾ると終盤のフェデックスセントジュード選手権でプレーオフシリーズ初、ツアー節目の10勝目を挙げました。パリ五輪での銅メダルも印象に残りますし、キャリアを通して一貫性を貫くマスターズチャンピオンは円熟期を迎え、さらなる躍進を見せてくれることでしょう。

PGAツアー開幕戦優勝の松山英樹。さらなる躍進に期待
あまり話題になりませんでしたが、世界ランクトップ30の韓国勢3人にも活躍の期待がかかります。イム・ソンジェ(世界ランク20位)、トム・キム(24位)、アン・ビョンフン(25位)の韓国トリオ。
特にイムの堅実さは特筆に値します。ここ6年間のフェデックスカップポイントランキングの平均は13.83位。ジョーダン・スピースが46.33位だったことを考えると26歳のイムの実力は注目に値します。
昨年、ジ・アメリカン・エキスプレスで1991年のフィル・ミケルソン以来、33年ぶりのアマチュア優勝を飾ったニック・ダンラップは、初優勝がフロックではなかったことをバミューダ選手権の2勝目で証明しました。彼はラドビッグ・アバーグと並び若手をけん引する存在です。
今年おそらくプロ入りするであろうルーク・クラントン(現在大学4年)は、2024年PGAツアーに8戦参加し2位2回を含むトップ10入り4回。アマチュアVでツアー出場権を獲得する可能性が十分にありそうです。

世界アマチュアランキング1位のルーク・クラントンはフロリダ州立大学の21歳。昨年7月のジョンディアクラシックと11月のRSMクラシックで2位タイ、ニック・ダンラップに続くアマチュア優勝が期待される
有望な若手が続々登場するなか、ベテランも頑張っています。世界ランクトップ50圏外に陥落し全盛期を過ぎたと思われたアダム・スコットは44歳になった昨年の7月以降躍動しました。ジェネシス・スコットランドオープンで準優勝すると全英オープンで10位に入り、2024年の終盤は2位、3位、5位で駆け抜けました。
お手本のような美しいスウィングは健在でショットは文句なし。しかもパッティングはかつてないほど良い状態でシーズンを終えました。40代になっても輝くベテランの継続的な復活にも期待したいものです。
※PGAツアーはBS10(BS放送)、ゴルフネットワーク(CS放送)、U-NEXT(動画配信サービス)で毎週LIVE中継が見られます(ARRANGE/Mika Kawano、PHOTO/Tadashi Anezaki、Blue Sky Photos)※週刊ゴルフダイジェスト2025年2月11日号より
※2025年2月14日16時15分、「BSJapanext」は2025年1月10日より「BS10」に名称変更されています。該当箇所を修正するとともに、関係各所にお詫びいたします。