みんなのゴルフダイジェストのYouTube「みんゴルガチギアトラック」は、プロゴルファーの癸生川喜弘と小島慶太の二人による“ガチ”がコンセプトのシリーズ試打企画。今回は、最新の軽量ドライバーのテーラーメイド『Qi35 MAX LITE』、キャロウェイ『ELYTE MAX FAST』、ピン『G440 HL MAX』の3機種を打ち比べてみた。
 
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打ち比べをする3つのモデルのそれぞれのスペックと製品特徴は以下のとおり。なお、使用ボールはいつもどおり、タイトリスト『プロV1』だ。

テーラーメイド『Qi35 MAX LITE(10.5度)』 × 『AIR SPEEDER TM (Flex S)』

画像: テーラーメイド『Qi35 MAX LITE(10.5度)』 × 『AIR SPEEDER TM (Flex S)』

テーラーメイド『Qi35 MAX LITE(10.5度)』 × 『AIR SPEEDER TM (Flex S)』

『Qi35 MAX LITE』は、大慣性モーメントのヘッド形状にすることでミスヒットに強く直進性に優れ、カーボンフェースによるエネルギー伝達効率を上げて、ボール初速アップに貢献。楽に振れて大きく飛ばせる「Qi35」シリーズの軽量モデル。クラブ重量は277g、シャフト長は45.5インチ(どちらもメーカー公表値)。

キャロウェイ『ELYTE MAX FAST(10.5度)』 × 『LIN-Q GREEN 40 for Callway(Flex S)』

画像: キャロウェイ『ELYTE MAX FAST(10.5度)』 × 『LIN-Q GREEN 40 for Callway(Flex S)』

キャロウェイ『ELYTE MAX FAST(10.5度)』 × 『LIN-Q GREEN 40 for Callway(Flex S)』

『ELYTE』シリーズは、新たにAIの設計を微細な部分まで製品へ反映した「Ai10x FACE」により、弾道を補正するコントロールポイントが前作『パラダイム Aiスモーク』の10倍に増加。『ELYTE MAX FAST』は、アジア人のスウィングデータのみをAIにインプットしたことで、日本人ゴルファーの特性に、よりフィットしたモデルに仕上がっている。軽量ヘッドながら、アジャスタブルホーゼルが初めて装備されたことも注目ポイント。クラブ重量は273g、シャフト長は45.75インチ(どちらもメーカー公表値)。

ピン『G440 HL MAX(10.5度)』 × 『FUJIKURA SUPEEDER NX GREY(ワンフレックス)』

画像: ピン『G440 HL MAX(10.5度)』 × 『FUJIKURA SUPEEDER NX GREY(ワンフレックス)』

ピン『G440 HL MAX(10.5度)』 × 『FUJIKURA SUPEEDER NX GREY(ワンフレックス)』

ピン『G440 HL』は、軽量のヘッド・シャフト・グリップを組み合わせた『G440』のHigh Launch=ハイ ローンチ(高弾道)仕様モデル。クラブが速く振れない、高さが出ない、もっと飛距離を出したいゴルファーのために生まれた、速さと高さで飛ばせるクラブだ。クラブ重量は271g、シャフト長は46インチ(どちらもメーカー公表値)。

最新の軽量ドライバーを小島プロと癸生川プロはどう見る?

「今のドライバーの平均的な重量は300gちょっとですが、この3モデルは270g台で、これは、軽くして振るスピードを上げながら、より飛ばしていくというメッセージだと思います。形状的な特徴としては、構えた時にフェースが左に向いて見えない。以前はフェースアングルをフックにするなどして、見た目から球をつかまえていましたが、最近は違って左を向いていない。この辺が軽量モデルの最新トレンドという気はします」(小島プロ)

画像: 左から『Qi35 MAX LITE』『ELYTE MAX FAST』『G440 HL MAX 』のアドレスカット

左から『Qi35 MAX LITE』『ELYTE MAX FAST』『G440 HL MAX 』のアドレスカット

癸生川プロの見た目の印象は「『G440 HL』が後方に少し長い(広い)けど、比べてみてもそこまで大きな差は感じないです。ちょっと大きめのヘッドで、大きさも同じくらいですね」。

打ち比べ開始!

キャロウェイ『ELYTE MAX FAST』をHS41~42m/sで打つ
1.8度左に打ち出してから、2.1度左に傾き、7.9ヤード左に着弾した中高弾道のドローボール。

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●41.6m/s
ボール初速●62.0m/s
打ち出し角●12.8度
スピン量●2498rpm
降下角●34.8度
キャリー●218.4Y
飛距離●244.9Y
打ち出し方向●1.8度左
スピンアクシス●2.1度左
SIDE●7.9Y左

【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●6ミリトウ
Vインパクト●2ミリ高

画像: キャロウェイ『ELYTE MAX FAST』の試打データ。上がトラックマン4、下がGCクワッド

キャロウェイ『ELYTE MAX FAST』の試打データ。上がトラックマン4、下がGCクワッド

癸生川プロの試打後の感想は「このくらいのスピードで振ると球の飛び方、弾道が良いですよね。振っている感じと球の飛び方が一致します」と、軽く振れて球のつかまりも良いという感触を持ったようだ。

テーラーメイド『Qi35 MAX LITE』をHS41~42m/sで打つ
2.4度左に打ち出してから、1.7度右に傾き、4.5ヤード左に着弾した中断道のストレートドロー。

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●41.6m/s
ボール初速●61.7m/s
打ち出し角●11.1度
スピン量●2504rpm
降下角●31.0度
キャリー●217.2Y
飛距離●246.4Y
打ち出し方向●2.4度左
スピンアクシス●1.7度右
SIDE●4.5Y左

【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●4ミリトウ
Vインパクト●4ミリ高

画像: テーラーメイド『Qi35 MAX LITE』の試打データ。上がトラックマン4、下がGCクワッド

テーラーメイド『Qi35 MAX LITE』の試打データ。上がトラックマン4、下がGCクワッド

癸生川プロの試打後の感想は「いい飛びしてますよね。スピン量も多くなくて、球が強くて。このスピードで振ってもスピン過多で吹けないのはいい」と、スピンが抑えられた弾道の強さに好感触。

ピン『G440 HL MAX』をHS41~42m/sで打つ
0.7度左に飛び出してから、2.5度右に傾き、5.6ヤード右に着弾した中・高弾道のフェードボール。

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●41.5m/s
ボール初速●61.2m/s
打ち出し角●12.7度
スピン量●2849rpm
降下角●37.4度
キャリー●217.7Y
飛距離●239.2Y
打ち出し方向●0.7度左
スピンアクシス●2.5度右
SIDE●5.6Y右

【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●4ミリトウ
Vインパクト●0ミリ

画像: ピン『G440 HL MAX』の試打データ。上がトラックマン4、下がGCクワッド

ピン『G440 HL MAX』の試打データ。上がトラックマン4、下がGCクワッド

癸生川プロの試打後の感想は「長さの関係もあるのかな、ピンは球が少し上がる感じがする」と、見た目では長さを感じなかったが、実際に打つとその微妙な長さの影響を感じたようだ。

3機種の試打データーを基に小島プロが比較・解説

画像: 軽量モデル3種のトラックマン4の比較データ

軽量モデル3種のトラックマン4の比較データ

『クラブスピード』は3つともほぼ同じです。「ボールスピード」は打点に影響されるので、『Qi35 MAX LITE(以下・Qi35)』が『ELYTE MAX FAST(以下・ELYTE)』より2ミリ高く当たっていることと、『G440 HL MAX(以下・G440)』は芯で当たっているのを考慮に入れると、『Qi35』と『ELYTE』は同じで『G440』は0.3m/sほど遅くなります。「降下角」は違いが出ました、低い順に『Qi35』、『ELYTE』、『G440』です。このことから弾道の高さは『Qi35』が1番低弾道、真ん中が『ELYTE』、1番高弾道が『G440』となります 。トータル飛距離は、『Qi35』が一番、二番は『ELYTE』、三番が『G440』です。どれも曲がり幅は少ないです。結果としては、3つとも軽いモデルの流れではあるんですけど、その中で弾道の高さの違いで選べるのではと思います。

結論

画像: 試打を担当する癸生川喜弘プロ(左)、データ分析を担当する小島慶太プロ(右)

試打を担当する癸生川喜弘プロ(左)、データ分析を担当する小島慶太プロ(右)

テーラーメイド『Qi35 MAX LITE』、キャロウェイ『ELYTE MAX FAST』、ピン『G440 HL MAX』の3機種を打ち比べてみた結果、最新の軽量フドライバーに共通する特性とそれぞれの特異点、そしてどういったゴルファーに向いているかを小島プロが解説する。

「今回、クラブスピードを41~42m/sで打ちましたが、このくらいのスピード帯で打っても強くて良い球が出ましたね。これまでの軽量ドライバーとは今回の3つのメーカーの新しい軽量モデルは印象を変えてきたと思います。従来は、ドライバーの軽いモデルのターゲット層は、ちょっと年齢が高めでクラブスピードもあまり出なくて、パワーに劣るみたいなイメージがあったけど、今回打った3機種は、対象はより広いという印象です。
 
合うゴルファー層ですが、弾道の高さが目安になると思います。球が上がり難いという人は『G440HL MAX』 が1番飛ぶだろうし、球が上がり過ぎるタイプの人は『Qi35 MAX LITE』 が1番飛ぶ。その中間層は『ELYTE MAX FAST』ということを目安にしてもらえればいい。

みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、最新の軽量ドライバーのテーラーメイド『Qi35 MAX LITE』、キャロウェイ『ELYTE MAX FAST』、ピン『G440 HL MAX』の3機種を打ち比べて、その比較・検証をしているので、より詳しく知りたいという人は、そちらもぜひご視聴を。

THANKS/アコーディア・ゴルフ 技術研究所

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テーラーメイド、キャロウェイ、ピンの同カテゴリーの打ち比べ

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