リビエラCCではなくトリーパインズGCで開幕したシグネチャーイベント、ジェネシス招待。ファーマーズ・インシュランスの舞台トリーパインズGCは08年の全米オープンを含めタイガー・ウッズが過去8勝を挙げている相性の良いコース。そこで昨年の全英オープン以来の競技復帰を宣言していたが直前に最愛の母・クルティダさんが他界。その死を受け止められず「まだ準備ができていない」とホスト大会の欠場を表明した。
画像: 7番グリーンには純白のフラッグがはためいていた(PHOTO/Getty Images)

7番グリーンには純白のフラッグがはためいていた(PHOTO/Getty Images)

ディフェンディングチャンピオンの松山英樹は雨、風、寒さのトリプルパンチに「上手くアジャストできなかった」と2オーバー74、25位タイで初日を終えた。

それでも最終ホールはティーショット、セカンドとも完璧でイーグル逃しのバーディフィニッシュ。「明日に繋がる」と前を向いた。

大会前の日曜日フロリダでトランプ大統領とゴルフをし、その足でサンディエゴに飛び約7カ月ぶりのツアー出場を目指していたタイガー。競技復帰に注目が集まったが2月4日に最愛の人を失った心の穴は埋め難く出場を取りやめた。

その代わりタイ出身で熱心な仏教徒だった母・クルティダさんに哀悼の意を表し7番ホールのピンフラッグを大会名を記さない純白の旗に差し替えた。

タイ(仏教)では『7』と『白』が重要な意味を持つ。タイガーがサンデーレッドを着たのもクルチダさんのアドバイスによるもの。

「最初は母に反抗して青いウェアを最終日に着ていたけれど逆転され優勝できなかった。彼女のアドバイス通り赤を着たら勝てた。悔しいけれど母に従った」と語ったことがある。

前週のWMフェニックスオープンで優勝争いに加わり2位タイに入ったマイケル・キムが一緒に回ったジョーダン・スピースのパット力をSNSで「スピースのパットはまるでボールに目がついていて、その目でカップを探り当て球の方からカップに飛び込んでいくような感じだった」と表現した。

トリーパインズで優勝を重ねていた頃のタイガーのパットもまさに「ボールに目がついている」ようだった。絶対絶命のピンチでも複雑なダブルブレイクのラインでも、打球が自らカップを探し当て自分の居場所(カップ)に収まる。それがタイガーのゴルフだった。

これから先そんなプレーが見られる日は来るのだろうか。来ると信じたいが……。

※2025年2月14日14時20分、タイガーのご母堂の名前をクルチダ→クルティダに修正しました。

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