▶早速打ち比べを動画でチェック!
『Qi35 MAX LITE』は、大慣性モーメントのヘッド形状にすることでミスヒットに強く直進性に優れ、カーボンフェースによるエネルギー伝達効率を上げてボール初速アップに貢献。楽に振れて大きく飛ばせる『Qi35』シリーズの軽量モデル。軽さが加わったことでさらに振りやすく、楽にまっすぐ飛ばせるドライバーだ。
ノーマル『Qi35』のメーカー純正Sシャフト装着モデルはクラブ重量305グラムだが、『Qi35 MAX LITE』のメーカー純正Sシャフト装着モデルは277グラム。これはシャフトで4グラム、グリップで14グラム、ヘッドで10グラム、トータルで28グラム軽量化を図っている。

試打したテーラーメイド『Qi35 MAX LITE(10.5度)』×純正シャフトフジクラ『AIR SPEEDER TM(Flex S)』
試打クラブのスペックは、テーラーメイド『Qi35 MAX LITE(10.5度)』、シャフトはメーカー純正『AIR SPEEDER TM (Flex S)』。クラブ重量は277グラム 、クラブ長は45.5 インチ。試打で用いるボールはタイトリスト『プロV1』。
癸生川プロの見た目の印象は「ヘッドは大きすぎず、スッキリしている。ヘッドからシャフトまでがグレーで、ブラックよりも見ていてワクワクする。見た目はほんとカッコイイ」。
では試打開始!
HS39m/s前後でセンターヒット
0.1度右に打ち出してから、弾道は1.7度右に傾き、4.4ヤード右に着弾した、中断道でやや右に出たストレート系。
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●39.4m/s
ボール初速●58.5m/s
打ち出し角●11.9度
スピン量●2758rpm
降下角●32.9度
キャリー●202.3Y
飛距離●228.4Y
打ち出し方向●0.1度右
スピンアクシス●1.7度右
SIDE●4.4Y右
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●3ミリトウ
Vインパクト●1ミリ高

HS39m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4データ(上)とGCクワッドの打点(下)
癸生川プロの打感と弾道を見ての感想は、「この39m/sくらいのスピード帯がこのヘッドとシャフトの組み合わせが一番良い! 弾道の飛び方も良いし、飛距離も出ていそうに感じる。打った感じはベストのスピード帯」と好印象。
HS39m/s前後でトウヒット
2.3度右に出てから、弾道は16.7度左に傾いて、11.6ヤード左に着弾した、中断道のドローボール。
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●39.6m/s
ボール初速●57.3m/s
打ち出し角●13.0度
スピン量●2625rpm
降下角●34.8度
キャリー●193Y
飛距離●216.4Y
打ち出し方向●2.3度右
スピンアクシス●16.7度左
SIDE●11.6Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●26ミリトウ
Vインパクト●0ミリ

HS39m/s前後でトウヒットしたときのトラックマン4データ(上)とGCクワッドの打点(下)
癸生川プロの打感と弾道を見ての感想は、「良いドローなんですけどね。ただ(26ミリ)トウに当たるとシャフトが(当たり負けして)しなりが強く感じる。当然、感触は良くはない。ただ、その打感で弾道がフェアウェイに収まっているのだから、ああ良かったって思う。ミスに強いですね」と、寛容性の高さに感心した様子。
HS39m/s前後でヒールヒット
10.4度左に打ち出してから、弾道は13.4度右に傾いて、14.9ヤード左に着弾した、中断道のフェードボール。
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●40.2m/s
ボール初速●55.1m/s
打ち出し角●11.1度
スピン量●3194rpm
降下角●32.3度
キャリー●176.5Y
飛距離●199.8Y
打ち出し方向●10.4度左
スピンアクシス●13.4度右
SIDE●14.9Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●32ミリヒール
Vインパクト●0ミリ

HS39m/s前後でヒールヒットしたときのトラックマン4データ(上)とGCクワッドの打点(下)
癸生川プロの打感と弾道を見ての感想は、「小島君、僕は凄いヒール(32ミリ)で打ったよ! これはシャフトは凄いグニョンとしなる。打感はかなり硬くなるね。でもこれでもフェアウェイの幅にいるんだから、やはり、良かったという感じになるね」と、トウヒットと同様の驚きを口にした。
センター、トウ、ヒールで当たったときのデータを小島プロが比較・分析
ボールスピードは、トウに26ミリもずれてもセンターヒットよりわずかに1.2m/s遅いくらいなので、ボールスピードの観点からいっても、寛容性があると言えます。ただ、ヒールヒットはさすがに32ミリずれると、ボールスピードは3.4m/s落ちます。まあ32ミリもずれたら、こうなるなという印象です。
打ち出し角は、トウヒットした時の数値がセンターヒットの数値より上がっています。普通はトウ寄りに当たると下がるんですけど、これは上がっているのは『ツイストフェース』が影響していると思います。
スピン量は、センターヒットとトウヒットはほとんど変わらないけど、ヒールに当たった時は436rpm増えます。しかし32ミリヒールでも400rpmくらいしか増えていないのだから、スピン量が増える割合は少ない。トータルの飛距離はトウで12ヤード、ヒールで28~29ヤード落ちますが、まあこれくらいは落ちるでしょう。
強調したいのは、26ミリのトウズレと32ミリのヒールズレというかなりのミスヒットなのに、20ヤードも曲がっていないということ。これで次のセカンドショットがフェアウェイから打てるところにあるということは、充分に寛容性があるとっていいんじゃないかと思います。
結論

試打を担当した癸生川喜弘プロ(左)とデータ分析を担当した小島慶太プロ(右)
今回の試打では、テーラーメイド『Qi35』シリーズの軽量モデル『Qi35 MAX LITE』ドライバーのオフセンターヒット時の寛容性などをチェックしたが、二人のプロはこのクラブにどういう印象をもったのか。
癸生川: あれだけのミスヒットをしても、フェアウェイの幅の中にあるという寛容性のあるクラブなので、誰でも楽に打てるクラブだと思います。
小島: 軽さでクラブスピードもボールスピードも出ますから、そのぶん、ミスヒットも出ることもありますけど、それを補う寛容性があると検証で分かりましたので、皆さんも打ってみてはいかがでしょうか。
みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、最新の軽量ドライバーのテーラーメイド『Qi35 MAX LITE』のオフセンターヒット検証の外に、最適クラブスピードの割り出しなども行っているので、より詳しく知りたいという人は、そちらもぜひご視聴を。
THANKS/アコーディア・ゴルフ技術研究所