
軽井沢生まれの23歳、コボリ・カズマ。19年と22年にダイヤモンドカップにも出場した
2歳違いの姉弟は「ほぼ同じ時期にゴルフを始めました。最初は姉のほうが上手かった。おそらく今も姉のほうが上手いと思う」という23歳のカズマだが、昨シーズンPGAツアー・オブ・オーストラレイジアの賞金王に輝き、新人賞と最優秀選手賞を同時獲得した有望株。
欧米ではすでにその名は浸透しており、現在はDPワールドツアーを主戦場に活動している。姉のモモカはサヒス・ティーガラと同じ、米ペパーダイン大学を経てプロ転向。欧州女子ツアーが主戦場だ。そして同ツアーでもっとも高額賞金のPIFサウジレディスインターナショナルでモモカのキャディをカズマが買って出た。
「少しでも彼女の助けになりたいとキャディに志願したけれど、これがツアー最大のイベントだとは知らなかった」
賞金総額450万ドル(約6億8000万円)の大会には昨年LPGAツアーの最終戦で優勝し400万ドル(約6億円)を獲得したジーノ・ティティクルや岩井明愛・千怜姉妹らが出場。結果はティティクルが優勝、千怜が4位。
コボリ姉弟は初日に出遅れたが2日目以降盛り返して27位タイで4万6000ドル(約700万円)を獲得した。昨年弟がコーンフェリーツアー(米下部ツアー)に出場した際にモモカがキャディを務め「その恩返しがしたい」一心でバッグを担いだ弟。
「姉はゴルフも上手いし僕がもっとも尊敬する人です」
かつてフランチェスコ・モリナリが06年のマスターズで弟エドアルドのキャディを務めている。日本では宮里藍のバッグを兄・優作が担ぎプロ初優勝(04年ダイキンオーキッドレディス)をアシストした。
気心の知れたきょうだいでのタッグ、今後も注目したい。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年3月11日号「バック9」より