2025年シーズンは米女子の下部ツアー、エプソンツアーが今週からスタートする。その開幕戦である「セントラルフロリダ選手権」に挑む日本人は5人。長野未祈、谷田侑里香、深谷琴乃、伊藤二花、そして原英莉花。その原が2月に都内でトレーニングをするという話を聞きつけ、親交のあるプロゴルファーでみんなのゴルフダイジェスト特派記者である中村修が話を聞いた。
画像: 写真は2024年リゾートトラストレディス 3日目の原英莉花(撮影/大澤進二)

写真は2024年リゾートトラストレディス 3日目の原英莉花(撮影/大澤進二)

――エプソンツアーの開幕が間近ですが、現時点で分かるスケジュールは?
 
 まず、2月28日からの開幕戦から3連戦でフロリダでの試合に出場します。その後、しばらく試合がなくて、4月末から10月の初めまでは割と試合が続いています。

――フロリダのゴルフ場は経験済みですか。
 
 はい、去年のQスクールの2次予選の時に。芝も気候も、意外とネットリしているなという印象でしたね。

――フロリダでの3戦が終わった後の予定は。
 
 いったん帰国して、3試合で経験したこととかでいろんなことの調整とかもあるので、フリーに動けたほうがいいと思っています。トレーニングとかもあるので、時間はあればあるほどいいので。

――日本のシード権放棄については。
 
 出場義務試合数不足や試合欠場違反で罰金が科される可能性があるので。シード権を放棄することは悲しかったけど、新たな挑戦というふうに考えたら、前向きなのかなと思って決断しました。それに私は寒い時期に緊張する試合がすごく苦手で、日本のQTも失敗しているんです。だからもし今年、Qスクールでファイナルから行けたとしても、自分が良い成績を収められるという自信が正直ない。それよりはエプソンツアーで1年間戦ってみて、順位を争ってシードを獲るほうが、私の中ではビジョンが見えるというか。もちろんやってみないとわからないんですけど。そっちのほうが私には向いているんじゃないかなというところもあって、放棄の判断に至りました。
 
周りからは、「エプソンツアーで2勝すれば、ランキング10位以内は確定するんじゃないか」といわれました(編集部注:ポイントランキング上位10名までが来季LPGA出場カテゴリー9に昇格できる)。たしかに何試合かで決められる可能性もあると思いましたが、いろんなコースを回りたいという気持ちもあったし、エプソンツアーが20試合ある中で、移動の大変さも感じられると思ったので、専念しようと思ったのも決め手のひとつです。

――シード権を放棄しても、日本ツアーは推薦で8試合、公式戦3試合を含めると11試合は出場可能です。
 
 日本で出させてもらえる試合があれば、ファンの皆さんの前でプレーをする機会が欲しいなともちろん思います。

――では、4月に日本は出ない?
 
 推薦では8試合しか出場できない。(エプソンツアーが)10月に終わってしまうので、その後のスケジュールを考えると4月は……。

――10月までエプソンツアーに専念するとなると、日本女子オープンは?
 
 日本女子オープンは、エプソンの最終戦と重なるんです。だからそこまでに10位以内が確定していたら、もちろん出場したいと思っています。早い段階で何試合か勝ててたら、(9月の日本女子ゴルフ)選手権にも出られるかもしれませんし。ただ、全部出るとしたら9月までは向こうかなと。

――エプソンツアー参戦について、師匠のジャンボ尾崎さんからは何と言われましたか?
 
 何でそう決めたんだって言われました。最後には(自分の人生なんだから)好きにしろって言われて、頑張ります! って。

――エプソンツアーで結果を出すためにオフに取り組んだことは?
 
 本来のフェードを取り戻したいというのが一番です。フェードの軌道で打てる体をトレーニングで作るというところと、アドレス、あとは再現性の高い体の使い方を目指してスウィングを作っていきました。目標のLPGAレギュラーツアーのシード獲得に向けて頑張ります!

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いよいよ今週からエプソンツアーが開幕する。原が目指す、ポイントランキング上位10名に入れば、来季LPGA出場「カテゴリー9」に入ることができる。なお、LPGAのツアーカードは上位15名までに付与されるが、11~15位は「カテゴリー16」で、Qスクール上位の資格で得られる「カテゴリー15」のひとつ下。つまり、LPGAでより多くの試合に出場するために原が苦手と話していた寒い時期のQスクールに出場する必要が出てきてしまう。日本で原の雄姿を見られなくなるのは非常に残念だが、来季のLPGAツアーで活躍するためにも、10月までエプソンツアーで頑張ってもらいたい。

※2025年2月28日9時51分、一部加筆修正しました。

原英莉花本人が「昨年」を振り返った

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