PGAツアーのコグニザントクラシックで夢の『59』が飛び出した。つい3年ほど前、ゴルフで生計を立てるのが難しくバーで用心棒をしていたジェイク・ナップが5連続を含む12個のバーディを奪いツアー史上15人目の50台をマークしたのだ。リッキー・ファウラーの7アンダーやジョーダン・スピースの6アンダーが霞んでしまうほどの快進撃。前週のメキシコオープンで連覇を逃したナップがツアー2勝目に挑む。

快晴微風の好天に加えオーバーシードされたフェアウェイ、柔らかいグリーンが選手たちの好プレーをアシストした。

絶好のコンディションのなか「ショットが良かったので今日はすべてバーディを狙っていきました」というナップが1番からいきなり5連続バーディを奪うと中盤と後半でぞれぞれ3連続、最終18番をイーグル逃しのバーディで締めくくりゴルファー垂涎の59を達成した。

画像: PGAツアー「コグニザントクラシック」で59を叩き出したジェイク・ナップ(写真/Getty Images)

PGAツアー「コグニザントクラシック」で59を叩き出したジェイク・ナップ(写真/Getty Images)

連覇がかかった前週のメキシコオープンでは25位タイの平凡な成績に終わったが「自分のプレーが良い方向に向かっているのはわかっていました」と手応えを感じつつ挑んだ今大会。

フェアウェイキープ率85.7パーセント、パーオン率88.9パーセント、25パットとストレスのないラウンドでリーダーボードの最上段を射止めた。

舞台のPGAナショナルは終盤に池絡みの“ベアーズトラップ“(改修を手がけたジャック・ニクラスの愛称が由来)が待ち構える屈指の難コースだが、ここ数年コンディションの改善が施され難易度が緩和された。そのため数年前まで優勝スコアが一桁アンダーだったのに昨年は17アンダーでオースティン・エクロートが優勝している。

また最近雨が多かったためグリーンがやわらかかったことに加え、大会初出場で初日6アンダー65をマークしたスピースが「今日は一番やさしいところにピンが切ってあった」と証言。

8アンダー63で回り2位タイにつけたダニエル・バーガーは「いいプレーができたと思うけれど、それ以上のプレーで誰かが59をマークした。このコースは明らかにかつて我々が慣れ親しんだベアーズトラップではない」と変わってしまったコースに一抹の寂しさを覚えている様子だった。

ベテランのビリー・ホーシェルも「ゴルフの素晴らしい試練だったのに(易しくなって)ちょっと残念です」と複雑な心境を吐露した。

とはいえコンディションはどうであれ50台をマークするのは難しい。これまでのコースレコード61を2打更新したナップは文句なしで凄い。

ちなみにこれまでPGAツアーで50台をマークした14人中優勝したのは5人。うちファーストラウンドで50台を出して勝ったのは2人しかいない。果たしてナップは3人目になれるか?

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