今年から米女子ツアーに参戦し、初戦となったファウンダーズカップでいきなり4位タイと好成績を収めた山下美夢有選手。今週はシンガポールで開催されているHSBC選手権に出場し、2日目を終えて17位タイ。首位とは6打差の好位置で週末のプレーを迎えています。
画像: 150cmの山下美夢有(写真は2024年)

150cmの山下美夢有(写真は2024年)

飛ばし屋が有利なコースが多いとされる女子ツアーにあって、身長150センチと小柄な山下選手は、決して飛ばし屋とは言えませんが、「優勝のチャンスは十分にある」と女子ツアーに詳しく、女子プロへの指導経験も豊富な中村修プロは言います。

「以前、彼女にゴルフはコースとの戦いか自分との戦いか、どちらだと思いますか? と質問したことがあります。即座に出た答えは『自分との戦いです』というもの。飛ばしたい、寄せたい、入れたいという欲と戦いながら、自分のプレースタイルを徹底する。その力が山下選手は図抜けています。そしてそのことは、昨年の全米女子プロ2位、オリンピックで4位タイの成績が物語っています」(中村プロ、以下同)

ゴルフの世界では大舞台ほどセッティングが厳しくなり、ちょっとの“欲”がゴルフを崩す原因となります。アマチュアのプレーでも、つい飛ばしたいとマン振りした球がOB杭を超えていき、そこからスコアを崩すのはゴルフのあるある。

レベルは違えど、プロアマ問わずにゴルフの大敵である“欲”。それと戦う力が山下プロは強く、その強さがあるがゆえに世界の舞台でも叩けるのだと中村プロは分析。さらに、技術面についてはこう解説してくれました。

「身長150センチと小柄なため、スウィング軌道はフラットになりやすく。フラットな軌道から放つドローボールが山下選手の持ち球。ドローはスピンが少なく風に強い反面、ボールを止めにくいデメリットがありますが、ショートウッドやユーティリティの精度が高いため、そのデメリットを克服できています。コーストの相性次第では、優勝のチャンスが巡ってくると思います」

距離が短く正確性が要求されるコースや、ドローヒッターが有利なコースなど、持ち味が活きる場面では大爆発も期待できます。そうでなくとも、距離のあるセカンドショットでもショートウッドでグリーンに止めてくる技術を米女子ツアーでも見せてくれるはず。まずは、今週末の活躍を期待したいですね!

米女子ツアーに参戦する日本勢

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