
ツアー2勝のアイドル・菅沼菜々とJGTOのツアープレーヤーで飛ばし屋の寺西飛香留が男子レギュラーツアーに参戦
菅沼は女子ツアー通算2勝、寺西は男子ツアー1次予選会を49位で終え、女子で初のJGTO(日本ゴルフツアー)のツアープレーヤー。男子にどこまで通用するか興味津々だが、米ツアーでの女子プロたちの挑戦の歴史をたどってみよう。
まずは1935年、カスケードオープンなど7試合に出場したベーブ・ディドリクソン・ザハリアスは全米女子オープン3勝を含むツアー通算31勝。前述のように男子ツアーに挑戦し、2試合に予選通過している。
1952年にはシャーリー・スポークがノーザンカリフォルニア・リノオープンに出場。スポークはレッスンプロの地位を高め、LPGA創設者の1人だが、決勝ラウンドに進んでいる。2003年、アニカ・ソレンスタムがバンク・オブ・アメリカコロニアルに参戦。彼女は72勝を挙げた女傑だったが、111人中96位で予選落ちの憂き目にあっている。
同じ年に、後に女性初の全米プロゴルフ協会会長に選出されたスージー・ウェーリーがグレーターハートフォードオープンに挑み予選敗退。
出場する前のPGA公認の男子大会で優勝し同オープンに出場資格を得たが、その内容は女子用のティーを使用したことで、今では出場そのものに疑問符が付けられている。
2004年、ミッシェル・ウィは8試合に出場したが、いずれも予選通過は果たせなかった。さらに18年、ブリタニー・リンシコムがバルバソル選手権に挑戦したが予選落ち。そして23年にシュライナーズチルドレンズオープンに出場したレキシー・トンプソンも予選落ちだった。
以上、7人の挑戦で予選通過はザハリアス2試合、スポークの1試合のみ。女子プロの男子ツアーへの挑戦の壁は高いようだ。菅沼、寺西の挑戦が楽しみだ……。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年3月25日号「バック9」より