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youtu.beピン『G440 SFT』の特長は、「PINGが理想とする重心ラインに近づいたヒール寄りの飛び重心設計」。「新カーボンフライ・ラップ・テクノロジー」により、クラウン部分の余剰重量をヘッド下部に再配置、新設計の「フリーホーゼルデザイン」により、PING史上最も低い重心を達成し、高打ち出し低スピンを実現。フェースは前作よりも中心部で約4%、周辺部で約7%薄く設計され、飛距離向上。確実につかまえて、さらに飛ばせるドライバーということだ。今回ロフト9度初めて投入し、10.5度との展開。

ピン『G440 SFT(ロフト角10.5度)』×メーカー純正『ALTA J CB BLUE(S・46インチ)』
試打スペックはロフト10.5度、ヘッド体積460cc、装着シャフトはメーカー純正の『ALTA J CB BLUE(S・46インチ)』。なお、試打ボールはいつもどおり、タイトリスト『プロV1』を使用している。
試打の前に小島プロが、『G440 SFT』の訴求メッセージを紹介。「スピン量が多くて飛距離をロスしている人に」。「ミスヒットした時の寛容性を高め、上下のミスやヒールヒット時の飛距離ロスを抑える」。「デフォルト(初期設定)のウェイトがヒール側にある『ドロープラスポジション』は、『G440 MAX』に比べて20ヤードつかまる設計」。
今回の試打では、これらの訴求メッセージに関してもチェックをしていく。
まず、癸生川プロの構えた時の見た目の印象は「つかまる感じはするけど、そんなにフェースが上とか左を向いている感じはしないです。やや左を向いて見えるのは、10.5度でロフトが多いからそう見えるのかもしれないですね」。
では試打開始!
HS42m/sでセンターヒット
中弾道のドローボール。

HS42m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドのデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●42.9m/s
ボール初速●63.6m/s
打ち出し角●14.4度
スピン量●2993rpm
降下角●37.7度
キャリー●234.7Y
飛距離●257.7Y
打ち出し方向●3.2度右
スピンアクシス●13.5度左
SIDE●11.2Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●8ミリ
Vインパクト●2ミリ低
癸生川: 球が上がってつかまる。凄い楽。球がつかまらないとゴルフは難しくなるからね。
小島: ラウンドの途中で球を逃がすことはなんとか出来るけど、つかまえにいくというのは難しいですもんね。
二人は早くもウェイトの『ドロープラスポジション』によるドローバイアスのもたらすつかまりの良さ感じたようだ。ただ、癸生川プロは「打った感触よりも球が上がってつかまってるんだよね」というコメントをしているが気になるところ。自分のインパクトイメージよりも飛んだり、つかまったりするというのは安定性、操作性の部分でどうなのか。その辺りも、次のオフセンターヒットで検証してく。
小島プロによるセンターヒット時のデータの評価と分析
「“打ち出しの高さ”は14.4度でしっかり上がってます。“スピン量”は確かに入っているし、“降下角度”が37.7度なので高いんですけれど、中弾道からちょっと高いくらいの適正の弾道でしょう。“スピンアクシス”が13.5度左に傾いていますから、かなりドローがかかっていますね。癸生川プロの印象通り、しっかり球が上がった強めのドローボールです。この組み合わせはクラブスピードが42m/sくらいがすごくマッチする感じを受けます。ただこれ以上速いとスピン量が増えて、ちょっと飛距離ロスになるかなという気がします」。
HS42m/sでトウヒット
中弾道のかなり曲がったドローボール。

HS42m/s前後でトウヒットしたときのトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドのデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●43.6m/s
ボール初速●64.4m/s
打ち出し角●12.3度
スピン量●3202rpm
降下角●31.3度
キャリー●234.7Y
飛距離●264.7Y
打ち出し方向●4.6度右
スピンアクシス●25.4度左
SIDE●19.6Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●17ミリトウ
Vインパクト●7ミリ低
癸生川: センターヒットよりつかまるよね。
小島: いまは17ミリトウでしたが、つかまり過ぎてる感じはあります?
癸生川: あるよ。17ミリトウの割にはつかまり過ぎている感じ。
HS42m/sでヒールヒット
中弾道のドローボール。

HS42m/s前後でヒールヒットしたときのトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドのデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●42.6m/s
ボール初速●61.6m/s
打ち出し角●12.5度
スピン量●2661rpm
降下角●30.3度
キャリー●220.3Y
飛距離●253.4Y
打ち出し方向●4.4度左
スピンアクシス●11.7度左
SIDE●32.8Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●16ミリヒール
Vインパクト●0ミリ
癸生川: ビックリするくらいつかまっているんだけど。
小島: 通常ヒールに当たったらギア効果もあって、右にシューっと行くんだけど、まったくないですね。
癸生川: ないね。最強につかまるヘッドなんじゃないかな。ビックリした。ヒールに当たって、アー右かっていう感触がない。
小島: まず、『ドロープラスポジション』でヒール側にウェイトがあることでヘッドが返りやすい。あと、ヒールに当たっても右に行きにくいような設定にしているんだと思います。それくらいつかまっています。
3打点の小島プロのデータ分析
ミスヒットした時の『ボールスピード』ですが、ヒールに当たった時もセンターヒットに比べて1~1.5m/s程度の落ち方ですから、スピードに関してはミスヒットに強いと言っていいと思います。『スピン量』はセンターヒットよりトウヒットした時が増えたのは打点がやや下に当たったから。ヒールに当たってもスピンはさほど増えていないのは、球がつかまっているからで、これもミスヒットした時に寛容性があると言っていいと思います。『キャリー』は、ヒールヒットは14ヤードくらい落ちますが、『トータル』の距離では4ヤードくらいしか落ちていない。つまり16~17ミリ打点がズレた時でも距離は落ちない寛容性があることも証明されたと思います。注目したいのが『着弾地点』で、センターヒットは左に11.2ヤード、トウヒットは左に19.6ヤード、ヒールヒットは左に32.8ヤードと、見事なつかまりをみせていること。ウェイトの設定の『ドロープラスポジション』のつかまりの良さが証明されたわけですが、さすがにこれはつかまり過ぎかなと思います。つまり、初期設定のウェイトのまま打つと、かなりつかまる設定になっているということなので、人によっては調整が必要になるということです。
結論
ピンの最新モデルの“つかまり系”のドライバー『G440 SFT』を、センターヒット、トウヒット、ヒールヒットで打ち比べてみて、2人のプロが出した、こういうゴルファーにおススメしたいという結論は。
癸生川: ひたすら、つかまるドライバーなので、本当にスライスで悩んでいる人は、ぜひ試してみてください。
小島: かなりつかまりに特化したヘッドです。さらにミスヒットにも強いく、ボールスピードも落ちないので、飛んでつかまるというのが特徴ですね。今回の癸生川プロのように、打ってみてつかまり過ぎると感じた人はウェイトのポジションをかえることもできますし、9度のロフトを試してみると自分に合った設定にフィットするかもしれませんね。
試打の前に小島プロが紹介した『G440 SFT』 の訴求メッセージの、『ドロープラスポジション』のつかまりの良さに関しては、予想以上の好結果が出た。通常、この手の交換装置は初期設定から交換することでレベルアップを図るモデルが多いが、今回の『G440 SFT』の場合は、初期設定が『プラスポジション』なので、プロのように“振れる”人が打つと、いきなりつかまり過ぎてコレは使えないとなると、もったいない。試打の時は必ずいろいろ設定を変えて試してみることをお勧めしたい。
みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、最新のつかまり系ドラーバーのピン『G440 SFT』のオフセンターヒットの試打のほかに、最適ヘッドスピード帯の割り出しも行っている。スライスに悩んでいて、つかまるドライバーを探しているという人は、そちらもぜひご視聴を。
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youtu.beTHANKS/カメリアヒルズカントリークラブ