地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「軟鉄鍛造特有の打感と顔の良さ」

連載53回目は本試打企画の5回目に掲載されている「ゴルフワンハンドレッド本店」の加瀬康晴さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はアクシスゴルフ「Z3CBI アイアン」がオススメとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。

工房店主の加瀬康晴さんがアクシスゴルフ「Z3CBI アイアン」の特徴を語る

今回オススメしてくれた「Z3CBI アイアン」の特徴を、加瀬さんに聞いた。

「今回の組み合わせは、ドライバーのヘッドスピード40~45m/sのゴルファーをターゲットに組み立てました。『Z3CBI アイアン』は7番で30度とややストロングロフトなのですが、顔つきから中上級者向けの難しそうなアイアンに見えます。しかし、打ってみると球がしっかり浮いてくれることが魅力のアイアンです。よくお客様が言うのは、『ロフトが立っていると、球が浮かなくてランが出てしまう』ということでしたが、アクシスゴルフのアイアンは低重心で設計されているので打つと、しっかり球が上がり飛距離も伸びたと言ってくれます。特徴的なV字のようなソールは上から打ち込むタイプでも抜けが良くなるようにデザインされているので、そのような方でもスウィングを変えずにより良い球質に変えてくれると思います」と加瀬さん。

画像: アクシスゴルフ「Z3CBI アイアン」7番

アクシスゴルフ「Z3CBI アイアン」7番

「打感に関しても鉄からこだわっているので、弾き感が無くやわらかく吸い付くようなマッスルバック風の打感が人気です。使用者はアベレージゴルファーから競技者までいますが、昔ながらの打感やストレートネックの顔で、今より少し飛ぶアイアンを探した結果、アクシスゴルフのこのアイアンに辿り着くことが多いです。芯を外してもそれなりに距離が出てくれるので、競技者はもちろん様々なゴルファーに使っていただけます。当初は『Z1』ウェッジが人気で、その繋がりでアイアンを試す方が多かったのですが、最近はアイアンを気に入ってくれた方がウェッジを購入することも多くなってきました。少しずつですが、有名になってきているブランドだと思っています」と加瀬さん。

アクシスゴルフ「Z3CBI アイアン」の印象を堀越プロに聞いた

「今回はアクシスゴルフの『Z3CBI アイアン』です。位置づけ的には飛距離も出る飛び系アイアンとのことですが、実際に構えてみると飛び系に感じさせない端正な顔つきで、ソケットをやや長めの物を使用しているので全体がコンパクトに見えます。またストレートネックの見た目やネック部分の懐が浅く作られているところなど、どこかクラシカルで懐かしい印象を感じました。アクシスゴルフさんが意匠を凝らして設計、デザインされたこのヘッドは日本人の感性や精密さをヘッドに投影させたようなカスタムクラブの良さが感じ取れます。
 
7番で30度とストロングロフト傾向ですが、低重心化されて球が上がりやすそうな設計になっています。トウ・ヒール側に配置されたウェイトによって重心距離が長くなっているので、打点ブレへの寛容性もありながら左に行きづらい設計になっているので、しっかり方向性も確保されています」と堀越プロ。

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

HS36m/sで試打を開始(ドライバ―換算で44m/s程度)

「打った感想としては、ストロングロフトを感じさせない球の高さと落下角が非常に良い数値が出ています。落下角度は47度と十分な高さが連続で出ているので、グリーンにしっかり止まるような球質です。そして方向性に関しても申し分なく、方向性も安定しています。シャフトの『モーダス³ 115』は程よい重さでタイミングが取りやすいですが、ドライバー換算でヘッドスピード41m/s以下の方だと球が上がりずらくなってしまう恐れがありますので、ある程度パワーがあったほうがマッチするかもしれませんね」

●キャリー/159.4Y
●トータル/170.3Y
●落下角度/47度
●ボールスピード/50.2m/s
※7番アイアン(30度)の試打データ

画像: アクシスゴルフ「Z3CBIアイアン」×日本シャフト「モーダス³ 115」は「飛距離を出しながら高さでしっかり止まってくれるクラブ」(堀越プロ)【人気ゴルフ工房のおすすめクラブをキング・オブ・試打が語る】

「打感に関してはさすが国産ブランドという印象で、軟らかく球離れが遅く感じるような心地よい感触と、ボールにコンタクトした後の抜けの良さが際立ちます。『V字』型のようなソールは比較的鋭角に入りやすいパワーヒッターに合いやすく、軟らかい地面からでもヘッドが深く潜り過ぎないようにしっかりとバウンスが利いてくれます。そして地面に深く入り過ぎたことで起こるヘッドのかぶり過ぎを防ぐ効果が期待できます」と高評価。

総評

画像: 工夫されたバウンスによって打ち込むタイプの方でも抜けが非常に良くなるようにできています。

工夫されたバウンスによって打ち込むタイプの方でも抜けが非常に良くなるようにできています。

「アクシスゴルフ『Z3CBI アイアン』はクラシカルで精悍なヘッド形状と心地よい打感、考え抜かれたウェイトやソール形状など、幅広いゴルファーに対応できるヘッドに感じました。球筋としては申し分ない高弾道と、左右に配置されたウェイトによる寛容性で方向性も担保しているので、コースでも安心して振り抜くことが出来るクラブだと思いました。飛んで止まる性能が非常に魅力的なアイアンですので、飛距離に悩んでいる方などに是非試して頂きたいですね」(堀越プロ)

THANKS/クレアゴルフフィールド

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