秋から春へスケジュールが変更されたPGAツアーのテキサス・チルドレン・ヒューストン・オープン。期待の若手ミンウー・リーが今シーズン初勝利を目指した世界No.1スコッティ・シェフラーを抑え初優勝を飾った。米LPGAツアーメジャー2勝のミンジー・リーの弟として注目され地元オーストラリアや欧州で4勝を挙げプレジデンツカップにも出場経験のある26歳がいよいよ本領だ。

脳腫瘍の手術を乗り越え最終日にコースレコード(62)をマークしリーダーボードを駆け上がったゲーリー・ウッドランドとシェフラーを1打リードして迎えた最終ホール。リーは左のラフからのセカンドショットをグリーンオーバーさせてしまう。

パーをセーブしなければ三つ巴のプレーオフにもつれ込む緊迫した場面。16メートルのアプローチをパターで打ったリーのボールは絶妙のタッチで転がりピンそば25センチにピタリ。

勝利を確信したリーは雄叫びを上げながら激しいガッツポーズを見せたあと胸を叩いて歓喜のジェスチャー。ギャラリーを煽るパフォーマンスをグリーン上で何度も繰り返す。それが勝利を呼び込んだ事実上のウィニングパットだった。

画像: PGAツアー「テキサス・チルドレン・ヒューストン・オープン」を制したミンウー・リー(写真/Getty Images)

PGAツアー「テキサス・チルドレン・ヒューストン・オープン」を制したミンウー・リー(写真/Getty Images)

地元テキサス出身のシェフラーはアテストスペースのテレビでその場面を見て1打足りなかったことを知りニヤリと笑った。プレーオフに備えて練習場で球を打っていたウッドランドもその場を後にした。

「信じられない。シェフラーという素晴らしいゴルファー相手にリードを守り切ることができました。精神的にタフだったけれどやり遂げて本当にアンビリーバブルです」

3日目を終え、5打の大量リード。それを守らなければというプレッシャーとヒタヒタと迫るシェフラーの足音にメンタルを揺さぶられ16番パー5でティーショットを池に打ち込んだ。しかし素早く立ち直りそこをなんとかボギーで乗り切って通算20アンダーで逃げ切った。

細身の体から繰り出すツアー屈指の飛距離が持ち味だがそれだけでなくパフォーマンスチャートはきれいな五角形を描く穴のないプレーヤー。

そんな彼、実はギネスの世界記録の持ち主でもある。4年前の21年、当時DPワールドツアーに参戦していたリーは3人の仲間とともにリアルクラブ・バルデラマ(スペイン)の501ヤード(パー4)で最速ホールアウトの世界記録に挑戦した。

2打目を担当した選手がバーディチャンスにつけそのパットを沈めたのがリー。以前の記録はアメリカチームがマークした27秒88だったがリーのチームはそれを3秒以上縮める24秒75。ギネス公式認定員から正式に最速ホールアウト記録に認定された。

ギネス認定された「最速ホールアウト記録」の動画(ショートバージョン)

画像: A Guinness World Record! ⏰ www.youtube.com

A Guinness World Record! ⏰

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世界ランク1位に勝ち切ったリーはマスターズでも注目を集めそうだ。

▶︎▶︎▶︎ギネス認定された「最速ホールアウト記録」の動画(ロングバージョン)はこちら

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