
ゴルフ部の3人。X(Monday Q Info)の投稿より
カナダ、オンタリオ州にあるゲルフ大学ゴルフ部のカレブ・パトリーは、土曜の朝X(旧ツイッター)で18万人のフォロワーを持つライアン・フレンチのゴルフアカウントMonday Q infoに「日曜日のザ・プレーヤーズ(選手権)のチケットがある。誰か行かないか?」という投稿を見つけた。
「日曜は予定がないし行ってみるか」とゴルフ部の仲間L・フィッシャー、B・リュングバーグを誘いザ・プレーヤーズ選手権が開催されているTPCソーグラス ザ・プレーヤーズスタジアムコースを目指す旅が始まった。パスポート問題を綱渡りでクリアした3人は、1817キロの道のりを20時間かけて南下。手書きで『オンタリオボーイズ』と描いたシャツを身に着け無事に会場に到着した。
道すがら動画を投稿すると「Xで僕らのことが話題になってホテルの部屋を提供したいとかいろいろな人が連絡をくれたんです」とリュングバーグ。投稿者のなかにはPGAツアープロ、ジョエル・ダーメンも。ボーイズたちは会場に入るとダーメンの組に密着。すると彼らが声をかける前にダーメンが近寄ってきて「ビールでも買って」と100ドル紙幣を手渡した。中断もあったが彼らは日没まで第5のメジャー観戦を堪能した。
この話題は瞬く間にSNSで拡散され、火曜日には何とSo-Fiセンターで行われたTGLにVIPゲストとして招待された。そこではローリー・マキロイ、ビリー・ホーシェル、ラドビッグ・アバーグと記念撮影。おまけにESPNのインタビューまで受けることに。
さらにはTPCソーグラスからダイズバレーC(トーナメント会場の隣接コース)でプレーしないか、というお誘いまで。全ての厚意に甘えたオンタリオボーイズは「何が起きているのかわからなくて笑ってしまうくらい夢のような旅でした。一生忘れられない思い出です」。
善意の人との交流、そして目まぐるしい展開はSNS時代ならではの微ほほ笑ましい話だ。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年4月15日号「バック9」より