
オーガスタ女子アマの予選を通過した新地真美夏(右)と倉林紅(左)。倉林は兄・太聖さんがキャディを務める
予選会の開場となったのがチャンピオンズ・リトリートGC。アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラス、ゲーリー・プレーヤーという3人のマスターズ“チャンピオン”が9ホールずつ設計を手掛けたコースで、その中から18ホールを選択して大会が行われた。

グリーンやフェアウェイは最高のコンディションで開催された
いずれもグリーンに大きなアンジュレーションがあり、ロープ外から見てもかなり厄介。コース内は雨で多少ラフの芝が変色している箇所もあったが、手入れの行き届いた最高のコンディションに仕上げられていた。

コース内各所で昨秋のハリケーン・ヘレナの猛威が伺える。写真はチャンピオンズ・リトリートの4番H
しかし、ちょっとコース外に目を移すと、昨年秋にオーガスタを襲ったハリケーン・ヘレンの痛々しい被害が目に入った。4番Hと5番Hの左サイドにはサバンナ川が流れているが、その淵は無残にも崩れ落ち、ウォーターハザードを示す赤線が引かれていた。とくに4番Hはグリーンエッジギリギリまで浸食されていて、梶谷翼も狙いより少し左にずれただけで、赤線の餌食にされてしまっていた。

ホール間の木々は倒れたままという箇所も
他にもコースは敷地面積が広く、ホール間にも沼地や林が広がっているが、根から倒された巨木たちが倒されたままになっていて、コース内にも多くの切り株や、木を抜いた跡が残されていた。
それにしても被害発生から半年余りでここまで回復させたコーススタッフの技術力高さや情熱には感服だが、決勝が行われるオーガスタナショナルGCもかなりのダメージを受けたという。少し前にプレーしたローリー・マキロイは「4つのグリーンが改修されて、木も少なくなったけど、ほとんど変わらない」と語っているが、この状況をみるとにわかには信じられない。マスターズ前にオーガスタ女子アマ決勝が行われるオーガスタナショナルGCの勇姿はいかに⁉