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『コブラDS-ADAPT X』ドライバーの、打感、弾道、特性のチェックと打ち手の最適スピード帯を割り出した
『コブラDS-ADAPT X』のメーカーの訴求ポイントは、両立しにくい速いボールスピードと高い寛容性を両立させているモデルである。ネックには新開発の“FutureFit33”を搭載し、ロフト角とライ角を独立させ最大プラスマイナス2度の調整により33通りのポジションチェンジが可能となる。高速ボールスピードと低スピンを求めるゴルファーのために設計されたドライバーということだ。

『コブラDS-ADAPT X』最大プラスマイナス2度の調整により33通りのポジションチェンジが可能

『SPEEDER NX for COBRA』Flex S、45.25インチ
シャフトは『SPEEDER NX for COBRA(Flex S、45.25インチ)』。速く動く50g台の先中調子で、楽につかまえにいける。ロフトは9度、10.5度、12度の展開で、今回は10.5度を試打する。
試打の前に、小島プロから『コブラDS-ADAPT X』に関するレア情報 !
コブラ『DS-ADAPT X』にはLS、X、MAX、MAXDの4種類あるんですが、信頼できるコブラの社員の話では、XとLSは9度と10.5度ではヘッドの内部構造を変えているそうです。それで9度よりも10.5度のほうがスピンが入って許容性の部分でも高いという話を聞いています。リッキー・ファウラーは、今回試打するXの9度を使っているということなんですけど、ネックで調整する『FutureFit33』のE2ポジション。E2はロフトが0.7度立ち、それによってフェースがちょっと右に見え、ライ角が1.5度アップライトになるそうです。ファウラーは元々シャフトを短くしているので、この調整は球がつかまるためということじゃなくて、打点をコントロールしているんじゃないかなと推測できます。
小島: 見た目の印象はどうですか。
癸生川: きれいな顔をしていますね。フェース面が、ヒールとトウ側と、センター部分とでカラーリングを変えてあるので、センターヒットに集中しやすいという感じを受けます。
小島: さっき9度を打っていましたが、スピン量はどうでした。
癸生川: 少なかったですね。
小島: では10.5度では、スピード帯によるスピン量の変化にも注目をして試打をしていきたいと思います。
では、いつものようにHS45m/s前後で試打を開始!
HS45m/s前後で打ってみる

HS45m/s前後でセンターヒットした時のトラックマン4データ(上)とGCクワッドデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●44.7m/s
ボール初速●65.9m/s
打ち出し角●14.1度
スピン量●2418rpm
降下角●38.2度
キャリー●242.5Y
飛距離●265.9Y
打ち出し方向●0度
スピンアクシス●1.5度左
SIDE●1.7Y右
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●4ミリトウ
Vインパクト●7ミリ高
癸生川の打感と弾道を見ての感想は「弾道はほぼ真っすぐだったけど、振った感じはシャフトがちょっとしなる感じ。それにしてはスピン量が少ないのが一番強い印象かな。これだけ軟らかいシャフトにもかかわらず、スピン量が抑えられているわけだから、飛ぶ要素満載のクラブ。(先ほど打ってみた)9度に比べて、この10.5度はつかまる要素はあると思います」と、打感と弾道の印象ではメーカーの訴求ポイントの『低スピン』ヘッドであることは証明されたようだ。
▶小島プロのデータ分析
スピン量は2418rpmですが、インパクトが若干シャフトのしなり戻りの前に当たっている感じで、ヘッド自体はもっとつかまるんだけどそのぶん、ちょっと逃げたのかなという感じがありました。さらに打点が7ミリ高いところで当たっているので、スピンが若干減っています。それを加味してもスピン量は多くないと思います。ただ、まったくスピンが入らないのかというとそうじゃなく、このスピード帯では、ある程度入っている。このシャフトの適正は、もうちょっとヘッドスピードは遅くてもいいと思います。
では次に、小島プロが予測する最適スピード帯の42m/s前後で試打をしてみよう。
HS42m/s前後で打ってみる

HS42m/s前後でセンターヒットした時のトラックマン4データ(上)とGCクワッドデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●42.0m/s
ボール初速●62.5m/s
打ち出し角●13.0度
スピン量●2528rpm
降下角●37.1度
キャリー●210.5Y
飛距離●233.1Y
打ち出し方向●0.4度左
スピンアクシス●0.1度左
SIDE●1.3Y右
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●3ミリトウ
Vインパクト●0ミリ
癸生川の打感と弾道の感想は、「飛び方、見え方はいいね。42m/s前後のほうがシャフトがしなり戻って、いいタイミングのインパクトだった。このクラブの10.5度でこのシャフトには、これくらいのスピード帯がいいんだろうね」。
▶小島プロのデータ分析
スピン量がHS45m/s前後より110rpm多いのは45m/sはセンターから上に外したぶん、スピンが減っていて、今回はほぼセンターに当たっているので、多くなっている。落下の角度も37.1度でしっかり球も上がっていて、悪くないと思います。
最後に、HS40m/s以下のスピード帯で試打をしてみよう。
HS39m/s前後で打ってみる

HS39m/s前後でセンターヒットした時のトラックマン4データ(上)とGCクワッドデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●38.7m/s
ボール初速●58.1m/s
打ち出し角●12.7度
スピン量●1877 rpm
降下角●27.6 度
キャリー●183.2Y
飛距離●217.0Y
打ち出し方向●1.9 度右
スピンアクシス●9.8度左
SIDE●4.4Y右
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●5ミリトウ
Vインパクト●1ミリ高
癸生川の打感と弾道の感想は、「まあまあ、悪くはないけれど。でもこの40m/sを下回るとスピン量が少なくて、球がドロップするね」。
▶小島プロのデータ分析
スピン量が1877rpmと低めで、キャリーが183.2ヤードですから、もう弾道はドロップしちゃってます。この『DS-ADAPT X』の10.5度に関しては40m/s以下のスピード帯には合わないかなという印象です。FutureFit33でロフト角やライ角のポジション変えてもちょっと足りないかなという感じはします。
結論

「10.5度でもスピンが抑えられているヘッドだなという印象があります」(小島)
今回は『コブラDS-ADAPT X』の試打を行ったが、二人のプロはどういうタイプのゴルファーにマッチすると思ったのか、聞いてみよう。
癸生川: コブラといえば低スピンというイメージ通りのドライバーでした。低スピンは滑りやすいんですけど、このヘッドはつかまってくれるので、ぜひ試してみてください。
小島: 10.5度でもスピンが抑えられているヘッドだなという印象があります。ただ、40m/s以下の場合、スピン量が足りなくてボールがドロップしてしまうこともあるので、このヘッドスピード帯の人はこの『DS-ADAPT X』なら12度を使うか、『DS-ADAPT MAX D』か『DS-ADAPT MAX K』を使うことをお勧めします。
みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、『コブラDS-ADAPT X』の最適ヘッドスピードの割り出しの外に、オフセンターヒットの検証なども行っているので、より詳しく知りたいという人は、そちらもぜひご視聴を。
THANKS/カメリアヒルズカントリークラブ