「ヤマハレディースオープン葛城」の2日目は天候が回復し桜も満開のゴルフ日和。午前組はスコアを伸ばし、午後組は苦戦の展開。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届けします。

朝の内は肌寒いものの風は穏やかで、初日よりもグリーンは硬くなっていますが、まだ止まるコンディションでスタートしました。初日に4アンダーで終えた佐久間朱莉、2アンダーの上野菜々子、アマチュアで1アンダーの山下アミ選手の組に付いてみました。

画像: 初優勝を狙う佐久間朱莉は首位から2打差の6アンダー暫定3位タイで決勝ラウンドに進む

初優勝を狙う佐久間朱莉は首位から2打差の6アンダー暫定3位タイで決勝ラウンドに進む

初優勝を狙う佐久間朱莉選手は、前半からスコアを伸ばします。距離のある2番でバーディを奪うと5番パー5、8番パー4と3つスコアを伸ばして折り返します。後半に入ると10番ではティーショットを右のフェアウェイバンカーに入れるもきっちりとグリーンに乗せて2パットのパーで切り抜けます。

12番で左手前のピンを狙ってわずかにショートすると、アプローチがオーバーしてボギー。14番ではピン右横の約6メートルから3パットのボギーと流れをつかめない展開も16番では3.5メートルのパーパットを決めてボギーはこの2つでおさめます。最終18番パー5では3打目をOKの距離に寄せてタップインバーディとし、スコアを2つ伸ばしてトータル6アンダーでホールアウトしました。

グリーンが砲台になっていることで、ピンが近いアプローチにはどの選手も苦労しています。佐久間選手も「外す位置もピンハイに外すミスが多かったので、そういうアプローチが寄せきれなかったなというのがあるのでそこが今日の課題かなと思っています」とラウンド後にはみっちりアプローチ練習に時間を割いていました。

画像: トレーニングの成果で腰が伸びずにインパクトで力を伝えられるようになった

トレーニングの成果で腰が伸びずにインパクトで力を伝えられるようになった

ゆっくりとしたテークバックから一気に振り抜きフィニッシュがピタッと止まるキレのあるスウィングが佐久間選手の特徴です。ドライバーからアイアンまでほとんどフィニッシュが決まっていたので調子は良さそうです。

骨盤の動きが理想に近づいているといい「悪くなると左の腰が伸びてしまうのでインパクトのときに右も左も同じ高さで振れている」と自分のスウィングの理解度も上がっています。この調子だと週末のプレーが楽しみです。

続いてアマチュアの山下アミ選手。古江彩佳選手と同じ滝川第二高校出身の20歳。プレーのテンポが速く、小祝さくら選手のように、もう打ったの? と驚くほどです。迷いなく振り抜き、仮にミスしたとしても引きずらないような印象です。

画像: アマチュアの山下アミは、テンポの良いプレーでトータル2アンダーで堂々の予選通過

アマチュアの山下アミは、テンポの良いプレーでトータル2アンダーで堂々の予選通過

前半を2バーディ1ボギーでターンすると後半11番、12番でアプローチをオーバーしてボギーとしますが、打ち上げでグリーン面が見えない13番パー4では奥23ヤードに切られたピンに突っ込みバーディ、最終18番パー5も奥からの下りのパットを決めてバーディとしトータル2アンダーでホールアウト。

昨年のプロテストには通過できなかったということですが、決断の速さと迷いなく振り抜くプレーで堂々と予選を通過しました。

最後にQTランク45位の資格で出場する上野菜々子選手。レギュラーツアー今季初出場で初日に2アンダー、2日目をイーブンとし、きっちりと予選通過を決めています。リランキングのことを考えると少しでもポイントを加算しておきたい4日間大会で上位進出を狙います。

画像: 今季レギュラーツアー初出場の上野菜々子はトータル2アンダーで予選通過を決めリランキングに向けて上位進出を狙う

今季レギュラーツアー初出場の上野菜々子はトータル2アンダーで予選通過を決めリランキングに向けて上位進出を狙う

上野選手は24年のスタッツを見るとFWキープ率3位と、ドライバーがとても上手いプレーヤーです。飛距離は225ヤードほどですがしっかりとグリーンを捉え、前半はイーブンパー。後半はボギーが先行しますが、2つのパー5でバーディを奪い、2バーディ2ボギーのイーブンとし、崩れないプレーを見せてくれました。

リーダーボードを見るとぎっくり腰でハリ治療を行ったという藤田さいき選手がスコアを4つ伸ばして8アンダーの首位に立ち、67でプレーした小林光希が7アンダー2位、6アンダーに佐久間朱莉、木村彩子と続いています。

現在プレー中の午後組は、風が強くグリーンも乾いて来たので大きくスコアを伸ばす選手は少なくなっています。首位から5打差の3アンダーまでに暫定ですが20名がひしめく混戦模様、明日も現地からのレポートをお届けします。

写真/中村修

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