2025年4月10日から『ベンタス ハイブリッド ブルー』が日本でも発売。果たしてどんなシャフトか? どんなゴルファーに合うか? クラブナビゲーター・吉田朋広が全フレックス徹底検証する。

「VENTUS」からハイブリッド専用モデルが発売!

全世界のプロ・アスリートゴルファーブランドとして圧倒的な人気を誇るブランド「ベンタス」からハイブリッド専用モデルがいよいよ日本でも発売となりました。モデルは『ベンタス ハイブリッド ブルー』。ウッド用シャフトの24ベンタスシリーズ ブルー同様のマットブルーの外観デザインは、一目でベンタスとわかるデザインです。シャフト先端はウッド用と同様「VELOCORE PLUS」テクノロジーを採用。複数の高弾性素材をシャフト内部に積層することでミスヒット時のねじれを抑制し、ベンタスのハイブリッドモデルにふさわしい高い安定性を生み出すシャフトに仕上げています。

『ベンタス ハイブリッド ブルー』のシャフト重量は60・70 ・80・ 90 グラム台の4つの重量をラインナップ。キックポイントは全て中元調子。テストクラブは『PING G440 ハイブリッド #4』でクラブレングスは40インチです。

画像: ベンタス ハイブリッド ブルー

ベンタス ハイブリッド ブルー

ベンタス ハイブリッド ブルー HB6

まずはHB6から検証していきたいと思います。ラインナップで最軽量の60グラム台のHB6はRフレックスとSフレックスが用意されています。振動数などシャフトスペックは以下の通りです。

フレックス重量トルク振動数
R66グラム3.2252CPM
S66グラム3.0262CPM

振ってみると、中元調子らしくしなやかに切り返しができ、シャフト挙動もスムーズです。インパクト付近のシャフト先端部分の動きはシャフト重量が軽いこともあり、スピード感があります。シャフトがボールを高く打ち出してくれるような感じはあまりなく、アスリートモデルらしい高さがやや抑えれた中弾道といった感じです。Rフレックスはボールのつかまりやすさを体感しやすいので楽にボールをつかまえていきたい方に良いでしょう。

SフレックスはRフレックスよりもボールのつかまりがやや抑えられてターゲットに対してライン出しがしやすい印象です。どちらのフレックスもボールが吹き上がるようなことはありません。ハイブリッドはメーカーオリジナルシャフトを使用している方で、もう少ししっかりとしたシャフトへのリシャフトを検討している方にオススメです。

ベンタス ハイブリッド ブルー HB7

続いては、HB7。HB7もHB6同様にRフレックスとSフレックスが用意されております。振動数などシャフトスペックは以下の通りです。

フレックス重量トルク振動数
R73.5グラム3.0260CPM
S74.5グラム2.8268CPM

70グラム台のハイブリッドシャフトはアマチュアゴルファーでの使用率も多く、興味のある方も多いと思います。トップから切り返し時に感じる手元側のタメの作りやすさは、ウッド用シャフトの24ベンタスブルーとイメージがリンクするシャフトです。

画像: ベンタス ハイブリッド ブルー HB7

Rフレックスは自然にタメが作れ、しなやかなシャフト挙動でインパクトエリアまでスムーズにヘッドを導いてくれます。Sフレックスは手元側の剛性が上がり、しっかりとしたシャフト挙動です。先端部分の剛性も高く、当たり負けに強いベンタスのイメージ通りのインパクトを実現してくれます。どちらのフレックスもインパクトエリアではスピード感がありますが、シャフト先端部分の挙動は非常に安定していますので、状況に応じてボールを拾っていきたい場合やしっかりと打ち込みたい場合など、どちらにも対応しやすいと思います。

弾道は必要以上に高くなることもなく、やや抑えられている印象で、このあたりはベンタス ハイブリッドらしい弾道ともいえるのでしょう。

ベンタス ハイブリッド ブルー HB8

HB8はSフレックスとXフレックスが用意されております。80グラム台のハイブリッドシャフトはアスリートゴルファーの使用比率も高く、アイアンでスチールシャフトを使用しているユーザーも多く使用する重量帯です。振動数などは以下を参考にしてください。

フレックス重量トルク振動数
S84グラム2.6268CPM
X85グラム2.4278CPM

プロ・アスリートゴルファー向けの中元調子らしく、しっかりとした手元剛性ながら切り返しのタイミングの取りやすさと安定感のあるシャフト挙動を感じられます。このクラスの重量のシャフトを使うゴルファーに合わせて設計されているのでしっかりと打ち込みたい方も満足できると思います。

80グラム台のハイブリッドシャフトに求められる要素の一つとして方向安定性があげられます。とくに競技ゴルファーの方はプレッシャーのかかる場面で使用する場合も多くあるでしょう。確実にターゲットエリアを狙うためには、それぞれのゴルファーが求めるイメージに合ったフレックス選びが重要になると思います。

画像: ベンタス ハイブリッド ブルー HB8

ベンタス ハイブリッド ブルー HB8

Sフレックスは自然にボールのとらえやすいイメージがありますので、プレッシャーのかかる場面でも弾道のコントロールのしやすさを感じられるでしょう。Xフレックスはドロー回転の度合いが減少しますので、プレッシャーのかかる場面で左のミスを嫌うゴルファーに左へボールが巻き込みにくく、ライン出しがしやすく感じられると思います。

どちらのフレックスが自分の求めるイメージに合うかを装着するヘッドとの特性を考えてフレックス選びをして頂ければと思います。

ベンタス ハイブリッド ブルー HB9

HB9は今回日本に導入されたベンタス ハイブリッド ブルーの最も重いモデルとなります。ハイブリッドシャフトとしてパワーのあるゴルファーに合わせたトルク設定のモデルです。振動数などは以下の通りです。

フレックス重量トルク振動数
S94グラム2.4278CPM
X94グラム2.2289CPM

スペックだけを見るとハードなイメージですが、しっかりとした手元側の剛性の中にも中元調子の間の取りやすさを感じられるフィーリングはハード過ぎない印象です。HB9はプロやアスリートゴルファーにも対応した安定したシャフト挙動とVELOCORE PLUSによるインパクト時のブレを抑制した厚いインパクトを実現するシャフトです。

Sフレックスは実際に打ってみるとシャフトの重量を生かして切り返しができ、しなやかさも感じられ、スペックよりも意外とハードに感じないフレックスです。弾道は高くは出ませんが、ボールの上がりやすいヘッドで弾道を抑えたい場合や、ハイロフトのヘッドとのマッチングは良いと思います。

Xフレックスはシャフトの持つパフォーマンスを引き出すにはパワーが必要にはなるものの、このクラスのスペックを求めるフィジカルの強いゴルファーにとってはそれほどハードには感じないと思います。HB9のシャフト重量やフレックスがスウィングのパワーに対してオーバースペックの場合は、フェースが開いて右へ飛び出したり、理想よりも弾道が低くなる場合があるでしょう。

手元側がしならせきれない場合は、出球が低めで左に行く傾向も出ると思います。HB8同様にハイブリッドに求める弾道を実現できるフレックスを選ぶには実際に打ってみて装着するヘッドとのイメージに合わせて判断するのが重要でしょう。

ちょっとだけ硬く仕上げたいときは…?

ベンタス ハイブリッド ブルーは各重量帯2フレックスの展開となっています。RフレックスやSフレックスを少し硬く仕上げたい場合もあると思います。その場合は装着するヘッドに合わせてシャフト先端部分をトリミングする「チップカット」が有効です。「チップカット」はフジクラシャフト取扱店でクラフトマンに相談するのをオススメします。

是非参考にしてみてください。

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