ランガーにとってこれが最後のマスターズ。昨年出場40回の節目にオーガスタに別れを告げるはずだったがアキレス腱断裂で出場できず。今年がラストランになる。

最後のマスターズに挑むベルンハルト・ランガー(撮影/Yoshihiro Iwamoto)
この日は3番でバーディが先行し11番までは「本当にいいプレーができた」。しかし12番と13番でミスが出て連続ボギー。17番でもパーをセーブできず2オーバー74、51位タイで初日を終えた。
「全体的にとても満足しています。明日予選を通るためには今日以上のゴルフをしなければなりませんが、雰囲気は素晴らしかったです。多くのホールでパトロンが私をスタンディングオベーションで迎えてくれました」
「オーガスタGCで40年以上プレーしてきたことだけでなく私がキャリアを通じて成し遂げたことを高く評価してくれているんだな、と思って感激しました」
2日目は93年に2度目の優勝を飾ったときと同じ「黄色のポロシャツとグリーンのズボン」を着てプレーする。グリーンジャケットには黄色と緑が映える。
一方、カプルスは好プレーが光った。14番パー4、残り186ヤードを6番ハイブリッドで打った瞬間、手応えを感じた。
「本当にすごく上手く打てた。グリーン手前の峰を越えていいところまで行ったと思ったらグリーン周りが騒がしくなった」とカプルス。
ホール・イン・イーグル! 打ち上げていたため本人はカップインのシーンが見えていなかったが唸るような歓声で2打目が直接入ったことがわかった。
「ほとんどのホールでフェアウェイに打てたしアイアンもかなりいいショットがいくつかあった。14番のイーグルは初めて」と65歳にしてアンダーパー(71)をマークして11位タイの好位置で初日を終えた。

1番ホールからバーディを奪取し、パトロンたちとハイタッチするフレッド・カプルス(写真/Getty Images)
92年に優勝し「いつかマスターズで劇的な復活優勝をするのが夢だった」というが腰痛に悩まされ2度目のグリーンジャケットには手が届かなかった。
最近は不本意ながら「いつマスターズから引退するのか」が話題になった。しかし今週はたとえ若手にティーショットで30ヤード置いていかれても、コースを知り尽くしたベテランが、どこからでも最善の策を引き出し予選突破すると心に決めている。