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youtu.beコブラ『DS-ADAPT MAX-K』ドライバーのメーカー訴求ポイントは、『DS-ADAPT』シリーズの4つのラインナップで最も寛容性が高いヘッドで、合計10000g・cm2の慣性モーメントを実現し、オフセンターヒット時の安定性を最大化することで、まっすぐな弾道と高い打ち出し、飛距離を提供。『MAX-K』の日本向けモデルは、外部の固定バックウェイトと内部のバックウェイトパッドを組み合わせ、重心を可能な限り低く、後方に配置することで、上下左右の慣性モーメントで合計10000g・cm2を実現。これにより、これまでで最も安定性が高く、寛容性のあるヘッドとなったとしている。

『コブラDS-ADAPT MAX-K』最大プラスマイナス2度の調整により33通りのポジションチェンジが可能
『SPEEDER NX for COBRA』Flex S、45.25インチ
ヘッド体積460CC ロフトは9度、10.5度、12度の展開で、今回は10.5度で試打をする。使用ボールはいつもどおりタイトリスト『プロV1』を使用。
癸生川プロの見た目の印象は「見た目は大きいんだけど、大きすぎるというほどではないね。ちょっとつかまる感じがするかな」とつかまりの良さを期待。
小島プロは、このドライバーについて「コブラの関係者に聞いたところ『MAX-K』のKは10KのKだということです。グローバルモデルは合計で10Kにいっているんですけど、日本向けモデルはウェイトが軽いのでわずかに下回っていて、ただ『ほぼ10K』という言い方をしていました。コブラ史上最も寛容性の高い大慣性モーメントドライバーだということです」と話す。
では、ヘッドスピード42m/sで試打開始! センターヒット、トウヒット、ヒールヒットの順で打っていく。
HS42m/s前後でセンターヒット

HS42m/s前後でセンターヒットした際のトラックマン4データ(上)とGCクワッドデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●41.7m/s
ボール初速●61.7m/s
打ち出し角●14.7度
スピン量●2345rpm
降下角●31.6度
キャリー●226.8Y
飛距離●259.3Y
打ち出し方向●0.3度右
スピンアクシス●6.9度左
SIDE●9.6Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●3ミリトウ
Vインパクト●9ミリ高
癸生川プロの打感と弾道を見ての印象は、「ウォーミングアップで45m/sで打った時はそんなにつかまらなかったんだけど、42m/s前後だとつかまりも良いし、スピード的には、このくらいが合うと思います。軽いドローで弾道も綺麗だし、飛ぶしね」と、打ち手としてはHS42m/sくらいが最適スピードという感触を得たようだ。
小島プロのデータ分析
ボール初速は数値的に効率がメチャクチャ良いわけではないから、トータルでディスタンスを作っている感じです。球が上がっているのに低スピンなところが注目ポイント。今の打点は9ミリ上で当たっていますから、これが真ん中に当たっていたら2500rpmくらいかなと思います。10Kのヘッドにしては、スピンが入るヘッドではないというのがこのクラブの特徴です。
HS42m/s前後でトウヒット

HS42m/s前後でトウヒットした際のトラックマン4データ(上)とGCクワッドデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●42.0m/s
ボール初速●61.9m/s
打ち出し角●14.0度
スピン量●2594rpm
降下角●33.6度
キャリー●219.6Y
飛距離●248.5Y
打ち出し方向●4.7度右
スピンアクシス●22.1度左
SIDE●8.1Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●25ミリトウ
Vインパクト●0ミリ低
癸生川の打感と弾道を見ての印象は、「打感はちょっと硬い。フェースが開いて戻って、と動く感じは多少あります」とのこと。確かに、打ち出し方向やスピンアクシスの数値を見ると、フェースの開閉がセンターヒットに比べて大きくなったことがわかる。
小島プロのデータ分析
スピン量がセンターヒットの2345rpmに対してトウが2594rpmと多くなっている理由は、センターヒットに比べて8ミリ低いところで当たっているからです。同じ打点位置ならスピン量はセンターヒットと同じくらいのスピン量になると思います。
HS42m/s前後でヒールヒット

HS42m/s前後でヒールヒットした際のトラックマン4データ(上)とGCクワッドデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●42.1m/s
ボール初速●60.0m/s
打ち出し角●15.8度
スピン量●3041rpm
降下角●38.2度
キャリー●217.2Y
飛距離●239.7Y
打ち出し方向●4.2度左
スピンアクシス●8.7度右
SIDE●0.0
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●22ミリヒール
Vインパクト●8ミリ高
癸生川の打感と弾道を見ての印象は「凄い、ヘッドが動いた。かなりのヒールヒットだったので感触は当然、良くない。でも、打った瞬間、やっちゃった~って思ってパッと見たら、打球はフェアウェイ幅にいる。これは寛容性が高いと思いました」。
小島プロのデータ分析
打点は22ミリヒールで8ミリ高ですからまあまあのミスヒットなんですが、でも着弾点の数値(SIDE)が0でセンターなんですよね。つまり、ヒールに当たってギア効果が強く出て右にブレるとか、逆につかまって左に着弾することもないわけで、これはコブラ史上最も寛容性が高いことの証明でしょうね。
センターヒット、トウヒット、ヒールヒットの3つのデータからコブラ『DS-ADAPT MAX-K』の特性と寛容性を小島プロが分析
●ミスヒットしてもボール初速が落ちていない
センターヒットの時とトウヒットの時のボール初速は、ほぼ同じです。ヒールは1.7m/s落ちていますが、22ミリヒールで8ミリトウで当たっているかなりのミスヒットだったことを考慮すると、ヒールヒットでも初速はほぼ落ちていないと言っていいです。
●打ち出しの高さが揃っている
センターヒットの時とミスヒットした時とで、打ち出しの高さがそんなに変わっていない。打ち出した後の目線の高さが変わらないというのは、ショットの安定性に通じる大事なことなので、これは評価したいポイントです。
●ミスヒットでも低スピンだった
スピン量は、センターヒットに比べてトウヒットは250rpmほど多いですが、これはインパクトがセンターヒットに比べてトウヒットは9ミリ低いところで当たっているからで、同じ打点位置ならスピン量はセンターヒットと同じくらいで、スピン量は低めです。ヒールヒットではスピン量は700rpmほど増えますが、元々のスピン量は少ないので、ヒールヒットしてもスピン量は多くならないと言っていいでしょう。
●距離の落ち方は順当
キャリーの距離はセンター、トウ、ヒールの順に10ヤードずつくらい落ちます。でもこれは、トウは25ミリ、ヒールは22ミリセンターからズレれば、当然、それくらい落ちますよね。トータルの距離もトウは10ヤード、ヒールは20ヤード落ちているんだけどこれも順当です。
●ミスヒットしても左右へのブレが少ない
このクラブがなにより凄いのは、サイドの落下地点がトウで8.1ヤード左、ヒールに至っては0と、センターからズレていないことです。つまりミスヒットした時に曲がりに強いクラブだということです。
結論

「10Kというモデルに対してスピン量が少なくて、曲がらない。これに尽きるかなと思いますね」(癸生川)
今回の試打クラブの、コブラ 『DS-ADAPTMAX-K』ドライバーは、どういうタイプのゴルファーにマッチすると思ったか、二人の結論はいかに。
癸生川: 10Kというモデルに対してスピン量が少なくて、曲がらない。これに尽きます。
小島: 10Kというモデルの割にはスピン量が多すぎないというのが特徴だと思います。球が上がってしまって、方向性に悩んでいるプレーヤーには是非、試してもらいたいモデルです。
みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、コブラ 『DS-ADAPT MAX-K』ドライバーのオフセンターヒットの検証の外に、最適スピード帯の割り出しを試打をして行っているので、より詳しく知りたいという人は、そちらもぜひご視聴を。
THANKS/カメリアヒルズカントリークラブ