地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「軟鉄鍛造特有の打感と顔の良さ」

連載56回目は本試打企画の22回目に掲載されている「ゴルフ30」の菅野實さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はミライゴルフ「MIRAI KEYEK(キーク) アイアン」がオススメとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。

工房店主の菅野さんがミライゴルフ「MIRAI KEYEK アイアン」の特徴を語る

画像: バックフェース側の下部に3つ、トウ側に1つと、合計4つ配置されたスクリューウェイトが特長(2g/4g/7gのラインナップ)。撮影クラブは7番、ロフト:30度/ライ角:61.5度

バックフェース側の下部に3つ、トウ側に1つと、合計4つ配置されたスクリューウェイトが特長(2g/4g/7gのラインナップ)。撮影クラブは7番、ロフト:30度/ライ角:61.5度

「この『MIRAI KEYEK アイアン』の特長はバックフェースやトウ側に配置された4つのウェイト調整が可能となっており、弊社ではフィッティングを重視していることから様々なプレーヤーに対して適切な重量配分、長さで組み上げることが出来るクラブです。重量配置が手軽にできることで重心位置を調節してつかまり具合を調整したり、その逆でつかまりを抑えたアイアンに仕上げることもできます。ただ単に球質が変わるだけではなく重量配分が変わると振り心地も変わりますので、皆さん驚かれることが多いです」と菅野さん。

画像: シャフトはダイナミックゴールド MID 115 S200

シャフトはダイナミックゴールド MID 115 S200

「シャフトの『ダイナミックゴールド MID 115 S200』は少々重ためのシャフトとなりますが、今回のストロングロフト(7番アイアンでロフト角30度)とかなり相性が良い組み合わせだと考えています。通常のダイナミックゴールドとは異なり、多少先が動くので球を拾いやすく、高弾道でスピン量も増えるからです。ストロングロフトで飛距離を出しつつも、球が上がりやすいシャフトでしっかりとキャリーも出すことができますのでパワーヒッターはもちろん、中調子系が好きなプレーヤーにも合いやすいと思います」と語った。

ミライゴルフ「MIRAI KEYEK アイアン」の印象を堀越プロに聞いた

「試打するクラブはミライゴルフ『MIRAI KEYEK アイアン』です。このKEYEKシリーズはアイアンをはじめ、ドライバーやウェッジなどオリジナル商品を多数展開しているメーカーです。今回試打するアイアン『MIRAI KEYEK アイアン』はややネックが短いモデルですが、バックフェースについた4つのスクリューウェイトが設計自由度を高め、プレーヤーに合わせて細やかな調整ができそうです。また、ウェイトを付け替えることで長尺化やワンレングスアイアンにも対応できるとのことで、ヘッド重量やバランスを気にする方にも嬉しい設計ではないかと思います。そして今では珍しくなりつつある銅下メッキを採用しているので、軟らかな打感とフェースに乗っているようなコントロール性が期待できますね。今持っているクラブは7番アイアンですが、30度とややストロングロフトです。ヘッドスピードが足りないと十分な打ち出し角とスピン量が得られませんので、シャフトにもこだわりがあると思います」と堀越プロ。

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

「シャフトは『ダイナミックゴールド MID 115 S200』が挿してあり、カタログ上では高打ち出し高スピンと記載があります。110g台なのでややしっかり目な重量帯ですが、振った印象では中間部が締まり、先端が少し柔らかいので今回のストロングロフトのアイアンに対して打ち出し角とスピン量を補ってくれそうなスペックですね」と語った。通常のダイナミックゴールドのフィーリングはそのままに、中間部分を硬くしたことによる高弾道、低スピンが「MID」の特長。

「実際に試打をすると、ロフトが立っているため、飛距離も十分に出ています。肝心な落下角では5球平均で49.4度と7番にしてはかなり高弾道で、高さで止まってくれる安心感があります。そしてソール部分の『Vの字』のような形状が比較的鋭角に入るプレーヤーでも地面への潜り過ぎを防ぎ、適度にバウンスが効いて抜けが良くなるような工夫がされています。また冒頭でも触れた銅下メッキは、フェースで球を押し込むような軟らかな打感がとても心地よいですね」

▼ドライバーのヘッドスピード45m/s換算で試打
●キャリー/154.5Y
●トータル/163.7Y
●スピン量/5643rpm
●落下角/49.4度
※7番アイアンの試打データ

総評

画像: 総評

「『MIRAI KEYEK アイアン』は、オリジナルブランドならではのこだわりが詰まったクラブだとか感じました。4層メッキやヘッドに配置された4つのウェイトによる調整機能で、オーダーメイドのような自分好みの長さやバランスに仕上げられることが出来ます。また今では主流となりつつあるストロングロフトのアイアンと球が上がりやすいシャフトを上手に組み合わせ、流行りにいち早く対応できる点もさすがといった印象です。フィッティングも兼ねて調整すると更に自分だけの1本が見つかるかもしれませんね」と評価した。

THANKS/クレアゴルフフィールド

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